短編2
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昔住んでいたアパート(壱)

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私は20歳~40歳になるくらいまで霊の出るアパートに住んでました。

当時付き合っていた彼女と同棲するためにこのアパートに住む事にしました。

私の実家の目の前にあるので色々と便利かなぁと思い、住んだこのアパートですが、

平屋タイプのアパートで、玄関開けるとすぐにキッチンがあり右横が6畳間、その6畳間と襖で仕切られて奥に6畳間、キッチンと壁を挟んで奥に風呂場で、その奥が四畳半の部屋という造りです。

2人で部屋割りを考えた結果、手前6畳間を居間&客間、奥6畳間をタンスなど二人の物を置く部屋、4畳半を寝室にする事にして引っ越しも落ち着いた3日目辺りの夜中だったと思います。

何かの気配で目が覚め、何となく真っ暗闇な部屋をボーっとしながら見回すと、布団の私の寝ているすぐ横を雨ガッパを着たようなフードを被った青白い残像のようなものがフワフワ動いてるのが分かりました。

何!?と思いよく見ると布団の横の二畳分くらいの狭いスペースでグルグル回っています。

すぐに人では無いなと分かったのですが、恐いので彼女を起こそうと彼女に目をやると、

彼女は既に目を開けていてソレを見ていました。

ヒソヒソ声で何あれ?と聞くと、彼女もヒソヒソ声で、今は逆...と言うので、何が?と聞くと

廻ってる方向がとのこと。

彼女は私より既に10分ほど早く目覚め、怖くてただただ見ていたのですが、私が目を覚ました辺りでピタッと止まり逆に廻り始めたと言うのです。

どうする事も出来ず二人でかけ布団を頭までスッポリ被り震えながら、そのままいつの間にか寝てしまい気付いたら朝になっていました。

次の日から布団を移動して奥6畳間に寝る事にして4畳半はそれ以降、物置小屋的な感じに使っていました。

特に怖くも無いかもしれないし大したオチもありませんが、私と当時付き合っていた彼女にとってはちょっと怖かった実話です。

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