短編1
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感触

それは私が小学生の頃に起こったとても恐ろしい出来事です。

ある暑い夏の日、私は夜中寝ているとふとトイレに行きたくなり目が覚めました。

家の中は真っ暗で恐いなぁ、と思いながらも同じ部屋で寝ている弟を起こしては可哀想だと思って、恐る恐るトイレに行きました。

平屋だった私の家のトイレは玄関の前にあり、硝子張りの玄関を暗闇の中見て、人影があったらどうしよう…と恐ろしい想像をしていたその時…!!

私の耳の辺りに無数の細い枝の様な何かが触れたのです…!!

それは微かにカサカサと奇妙な音を立てながら耳の周りを動き回り、パニックになった私は硬直して、何がなんだかわからず声を出すことすら出来ませんでした。

するとその何かは次の瞬間私の耳から離れ、まだパニック状態の私は思い立ったように咄嗟に玄関の電気をつけました。

辺りが明るくなりホッとしたのもつかの間、私は目の前のモノを見て更なる恐怖に陥ったのです。

私の目の前にいたモノ、それは…

ゴキ○リ!!!!!!!!!

その瞬間耳に触れたモノはそいつの足だと確信しました。飛んできて耳にとまったのだと…

その後トイレに行くのも忘れ、お風呂場に駆け込み必死で耳と頭を洗いまくったのは言うまでもありません。

そして未だにあのカサカサと動く足の感触がトラウマになっているのも… 泣

怖い話投稿:ホラーテラー あおいさん  

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