中編5
  • 表示切替
  • 使い方

約束2

今回は前回の約束のパート2(?)

2日前の事……

彼女「ねぇ、ご主人。今日は一緒にご飯に行く約束だよね。私ね、お寿司がいいなぁー!」

この子は猫みたいな女の子。今日はご飯に行く約束をしていた。

だが、俺はそんな彼女との約束を忘れていてYouTubeの仕事で予定を空けていなかった。

とてつもなく不味い状況だった。こんなに楽しみにしてくれていたのに……やむを得ない

俺「みにゃ実は俺熱があるんだ。だから今度にしよう。

頭が痛いんだ。ごめんな。」

すると彼女は

彼女「そうなの……でも、元気ないご主人とご飯しても

美味しいものも美味しくないもんね……うん。今度!」

何て俺はバカなのだろう、罪悪感に包まれた。

事が起こったのは少し経ってからだった。

彼女「ご主人、一応もう一回熱測ろうね。」

ヤバい、このままでは嘘がばれる。

しかし、ここで拒否ったら怪しまれる……

俺「そ、そうだな。」

30秒後………

ピピピピ、ピピピピ

彼女「んー?ご主人熱無いよ?」

俺「も、もしかしたら治りが早いのかもしれないな!」

彼女「わぁーい!これでお寿司行けるね!」

振り出しに戻ってしまった……

ここで俺は、ひどい嘘をついた。

俺「でも、まだ頭痛いから無理かなぁ……」

彼女「えぇーー、うぅう……分かったよぉ」

俺「ごめんね」

とりあえず俺はベッドにいた。

夜9時

彼女がもう寝た。お寿司の時はしゃぎすぎたのだろう。

俺はそっとベッドを抜け出し、YouTubeの仕事に行こうとした。

そのとき…

彼女「ご主人どこ行くの?」

俺「ギクッ!!」

彼女「最初から分かってたよ。ご主人

私との約束すっぽかしてお仕事行くんだったんでしょ。」

俺「ち、ちがうんだ!」

彼女「何が違うの。私との約束とお仕事どっちが大事なの。」

俺「や、約束だよ。」

彼女「なのに、お仕事選んだんだ。もういい。

ご主人なんて、お仕事行けばいい。ばいばい」

終わった。嫌われた当たり前だよね。

嘘もついて約束忘れて。最低だよほんと

俺は、少し泣きながら別の部屋で反省しようと思ったそのとき

彼女「ふぇぇええぇえぇん!えぇえぇえぇん!!」

みにゃが号泣した。

俺は焦ってかけより、みにゃを抱き締めた。

俺「ごめんごめんね。嘘なんてついて。

最低だよね。ごめんね。ごめんね。」

俺は何回も謝った。それでもみにゃは泣き続けるだけだった。

しばらくして落ち着いてきたのかやっとしゃべってくれた

「ご主人……ひゃんとやくひょくまもってくれりゅの?もう嘘なんてちかにゃい?」

まだ半泣きだった。

俺「つかないし約束も守る。だから許してくれ。

ごめんね。」

彼女「じ、じゃぁあギューてして。」

俺はみにゃの言う通りにした。

彼女「ご主人…大好き」

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

全然怖くないと思ったあなた。

これは前半です。

後半からクライマックス(?)です!

怖くないかもしれないけど最後までお読みください。

※※※※※※※※※※※※※※※

それから、みにゃを抱き締めたまま眠りについた。

深夜2時。

「ガチャッ」

1階の玄関が空く音がして目が覚めた。

みにゃは寝ている。

俺は泥棒かもしれないと思い玄関に向かった。

しかし、玄関に向かう途中悪寒が走った。

確か……玄関は鍵も閉めてチェーンもしてたはず。

俺は、急に怖くなり刀を握りしめて玄関に向かった。

だが、玄関には誰もいない。

しかし、玄関のドアはチェーンも鍵も開けられていた。

まさか、もう侵入したのか。

しばらく固まっていると後ろから

「ねぇ、お兄ちゃん。」

と聞こえた。が

後ろには誰もいない。おかしいなと思い前に向きなおすと

その声の主が俺を押し倒しナイフのようなものをつきつけてきた。

「お兄ちゃん……約束したよね。」

さっきからお兄ちゃんお兄ちゃんってなんなんだ。

妹にしては声が低い。いや待てよ妹って怒ったとき声低くなるような……

考えていると俺の胸に拳が降ってきた。

俺「グハァ!??」

「お兄ちゃん……早く答えて…約束シタヨネ?」

徐々に暗い視界が見えるようになってくると

上に乗っていたのは妹だった。

約束……なんだったっけ。そもそもした覚えが……

ふと、1週間前くらいの出来事が脳に浮かんできた。

携帯の着信音「ブーーーブーーー」

妹「もしもし、お兄ちゃん?」

俺「ん?なんだ?てゆーか家隣なんだからこいよなぁ」

妹「えへへぇいいじゃんべつにそれよりもさぁ

今度私と一緒に寝ようよぉ。

みにゃちゃんばっかりずるいよぉ。」

俺「あぁ、いいよ。いつにする?」

妹「うぅーんじゃあ1週間後!これならお互い忘れないよね!もし忘れたら殺しちゃうよ?」

俺「おいおい、俺が忘れるわけないだろ。」

妹「なら大丈夫だね!じゃあねぇー!」

※※※※※※※※※※※※※※

思い出した。一緒に寝る約束をしていたんだ。

俺「思い出した。一緒に寝る約束を……」

妹「やっぱり忘れてたんだぁ。へぇ……

お兄ちゃんにはちっちゃい約束かもしれないけど

私にとっては大きいんだよぉ?」

俺「ご、ごめん、なさい」

妹「アハハ、約束シタノニワスレテ

アゲクノハテニみにゃちゃんとイチャイチャシテタンダァ…オシオキダネ。」

妹はそう言いながら、刃物を俺の胸に突き立てた。

俺「ま、まて!い、今からでもいいか?

お、俺が悪かったから!も、もう忘れない

今度こそ忘れないようにメモするから。カレンダーにも書くから!」

妹「もう遅いよ!」

妹はナイフを降り下ろした

ドンッ!!!!

…………………

体はなんともない。

横を見るとナイフが俺の顔の横に突き刺さっていた。

妹「私が、本気でやると思った?」

俺「………」

俺は青ざめていた。怖すぎる。

妹「今回は許してあげるけど、次は守りなさいよね……

お兄ちゃんのこと好きなんだからボソッ」

俺「ん?」

妹「な、なんでもないわよ!ほら!今から一緒に寝るよ!ほら、みにゃちゃんと3人で寝る!

あっ、その前に。」

妹は床に突き刺さったナイフを抜き

「次約束破ったらシラナイヨ?」

片目が長い髪の毛で隠れナイフをぺろっ。

マジで怖い。

この日から俺は、約束した事をカレンダーに書きこみ

絶対に約束を破らないように心掛けた。

Concrete
コメント怖い
2
2
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ

@イカスミ 様
ありがとうございます。
期待に応えられるよう頑張ります

返信

ユート様、毎回楽しく話を読ませていただいてます。
この猫シリーズ、とても好きですたまに妹が出てくるのもいいです!!
次回も期待してます\(>o

返信