短編1
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私は散歩が日課だ。

あの日は友人宅から帰る途中だった。

夜だったけど、まだ少し早かったので一つ隣の駅まで散歩することに決めた。

すると

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途中に公園があった。そこそこ広い。

私は夜の公園に惹かれる。

あんなに賑やかな昼に比べ、人気のない夜。

ぞくぞくする。

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ふらっと立ち寄った。

静かで気持ちがいい。

でも少し寒くて催してきてしまった。

ちょうどそこに公衆トイレがあったので、

小走りで入った。

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何だか古くて汚い公衆トイレ。

ギィとドアを開けて個室に入った。

途端にギョッとしてしまった。

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薄暗くてよく見えないけど、便器脇に何か置かれてる。

よく見ると花瓶にさされた花。

紫色の花だった。

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トイレの飾りな訳がない。

まるで雰囲気が違うのだ。

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言ってしまえば、そう

お供えの花。

考える間も無く私は急いで個室を後にした。

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一体あの部屋で何があったんだろう。

誰が花瓶に花を供えているのだろう。

何より

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個室の黄色味がかった白い壁に無数にあった

ゴムを擦ったような黒い跡は何だったのだろうか。

Concrete
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