短編1
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テレビ

小さい頃はまだ地デジではなく、テレビもブラウン管のアナログテレビだった。そんな昔のテレビの画質は少し悪かったがなぜか親しみを感じて、親や兄弟が帰ってくるのが遅い日に一人で留守番しているときなんかはテレビが怖さをなくしてくれた。

そんな親友のように思っていたテレビだったが、一つだけ嫌いなところがあった。それは砂嵐現象だ。

あのザーっ!という音や何か出てきそうな画面は僕を不安にさせた。だから急いでリモコンでテレビを消していた。ただそうすると今度は部屋から音が一気に消えてしまってそれはそれで怖かったものだ。そんな思い出も今となればかわいいものだったと笑える。

今思い返してみると不可解な点が一つある。リモコンのボタンを使っても砂嵐になったテレビが消えないことがあったのだ。そんなときは仕方なくテレビの電源ボタンを直接オフにした。するとちゃんとテレビは消えてくれた。小さい頃はそこに疑問など抱かなかったが、もしかしたら1人で留守だったとき、もう1人誰かいたのかも知れない。

Concrete
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