中編3
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赤色のボタン

ボタンボタンなんのボタン?ワンピースのボタン!

ボタンボタンなんのボタン?ロボットのボタン!

ボタンボタンなんのボタン?リュックのボタン!

などと言う、リズムに合わせてなんのボタンかを答える遊びをしていた。ボタンが付いていないものを答えたら負けである。例えば魚のボタンなどではミスになる。この遊びは小学生の時に流行ったが禁止になった。マリちゃんは一人で帰ることにした。明日学校でたくさん言えるようになったところをみんなに見せようと思ったのだ。ネタバレ防止のためみんなより遅く学校を出た。

ボタンボタンなんのボタン?カバンのボタン!

ボタンボタンなんのボタン?ゲームのボタン!

ボタンボタンなんのボタン?お財布のボタン!

とその遊びを一人唱えながら帰っていた。時刻は夕方の5時過ぎ、場所は両脇に家が立ち並ぶ道を通っていた。そんな時「ボタンボタンなんのボタン?んーとえーと」とマリちゃんが悩んでいると「赤色のボタン!」と聞こえてきた。

マリちゃん「え?だあれ?」と振り返ったら同い年くらいの男の子がいた。

男の子「ボタンと言えばやっぱり赤色のボタンだよ!」

マリちゃん「なんで?」

男の子「ほらこれ。おれ持ってるんだぜ、赤色のボタンってさ押したくなるじゃん?」

マリちゃん「んーそうかなぁ、私わかんない!」

男の子「じゃあさ、これやるよ。絶対押したらだめだかんな!」

マリちゃん「なんで押したらダメなのにくれるの?」

男の子「お前にも押したくなる気持ちわかってほしいからだよ。」

マリちゃん「んーなるかどうかわかんないけどくれるなら貰っとく」

マリちゃんは男の子と別れ家に帰った。赤色のボタンは台所のテーブルに置いた。

マリちゃん「お父さんお母さん!今日ね?」と男の子と会ったこと赤色のボタンをもらったことを話した。

お母さん「へぇ、変な子に会ったのねぇ。押さないほうが良いわ。明日その子に会ったら返しておきなさい」

お父さん「ははは。子どもの悪戯だろう。どれ押してみようじゃないか」

お父さんが赤色のボタンを押した。何も起こらなかった、一つだけ変なのはお父さんがボタンから手を離した後もボタンは押し込まれたままであった。

マリちゃん「あれー?起きてこないのね。変なの」

お母さん「あなたこれどうするの?壊しちゃったんじゃない?」

お父さん「そうかなぁ。マリ、明日その子に会ったら弁償すると伝えておいてくれ」

マリちゃん「うん、分かった」

そして次の日、学校で授業を受けているとマリちゃんは先生から「早く職員室に来て!」と言われた。お父さんが交通事故で亡くなったのだ。小さな交差点で亡くなっていたそうだ。お父さんのお葬式が終わり、マリちゃんはお母さんと交差点へ花を持って行った。

そのとき、マリちゃんは近くにお地蔵さんがあることに気づいた。近づいてみると紙がお地蔵さんの足に挟まっていた。「君が来てくれたら良かったのに。いつも赤色のボタンを押すのは男なんだ」と書かれてあった。

その後マリちゃんはお母さんにもその手紙を見せ、お寺で赤色のボタンを封印してもらったということです。

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