長編15
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先輩

5月のゴールデンウイークに入った

久しぶりに家族全員が集まった

家族総勢12人だ

カナちゃん親子も含めてね

やはり狭い・・・・

リビングでは収まり切れないので仏間と客間でそれぞれ分かれた

夕食時はすごく賑やかになった

S君・S子兄妹の漫才みたいな話で大いに笑わしてくれた

夕食も終わってくつろいでいた

おふくろは一人後片付けのためにリビングへ行った

F子とカナちゃんママは娘たちの部屋で早めに寝たいと言ってきた

疲れてるんだろうな

息子たちも同じで自分の部屋へ行きたいと言ってきた

4人揃って2階へ行った

S子は洗濯物の片づけを客間でしていた

残りは仏間でオヤジの話とラジオを聞いていた

娘たちに囲まれてオヤジは機嫌がよかった

「あ・・・思い出した・・・」と私は少し大きな声を出した

「なんだ?何を思い出した?」とオヤジが突っ込んできた

「いや・・・俺の会社の先輩だよ・・・ほら・・先月に俺、夜に家にいなかった日があったろ」

「先月・・・・そうだったか・・・忘れた」

「あ・・・まぁぃいや・・・」

「それがどうした?」

私はふと思い出した

先月の土曜日

会社の先輩から釣りに誘われた

私は釣りには全然興味がない

はじめ断ろうと思ってた

しかし・・釣りをしているところも撮りたいなと思い承諾をした

ところが・・・昼間の釣りではなく夜釣りだった

夜だと照明をつけないといけない

しかし、照明を点けると魚が逃げるということから撮影は出来なかった

結果的に先輩たちの釣りを見ていただけだった

私は後ろのドアをあけて座った

ここの釣り場は池の近くまで車で行ける場所だった

辺りもどんどん暗くなってきた

私たち3人だけだから静かだ

先輩と先輩の知り合いはそれぞれのポイントで釣り糸を垂らしていた

私ははじめそれを見ていたが次第に飽きてきた

その様子を悟ったのか先輩が話し始めた

「ここな・・・幽霊スポットとして有名な池でな

昼間はいいのだが夜になるとな、出るんだってよ、お化けが出るんだとさ

俺はここへ5年ほど釣りをしに来てるけど一度もそんなもん見たことない

こいつもな(先輩の知り合い)

ここはよ・・・結構釣れるんで気に入ってるんだよ

俺が思うにここの釣り場を独占したい奴が吹聴したんじゃないかと思ってるぜ

昼もいいけど夜もなここはよく釣れるからな

まったくバカバカしい

幽霊かお化けが出たら俺の釣り針でお化けを釣ってやるぜ

アハハハハハハ」

というような感じで先輩は大笑いをした

ところが・・・余計な話をするもんじゃないと後で後悔をした

夜も11時ごろ過ぎてお腹が減ってきた

ここへ来る前にコンビニで弁当やお茶・ジュース・お菓子を買っていた

早いが夜食をすることになった

釣りの準備を終え釣り始めたのが夜の8時を過ぎていた

およそ3時間ほどたったがどういうわけか魚が一匹も釣れなかった

先輩は「おかしい・・・全然釣れん・・・こんなことはじめてだぜ・・・

いつもならもう10匹ほど釣れてるぜ・・・なんか調子悪いな・・・」とブツブツと文句を垂れていた

車の中で3人弁当を食べていた

ラジオをつけもくもくと食べた

(ガァーーーガァーーービィーーーー)

ラジオの調子が変だ

「わぁ・・・ついに壊れたか・・・ボロ車だもんな・・・」と先輩は頭を下に向けた

「先輩・・・大丈夫ですか?」と私は先輩を労った

「あ・・・まぁ・・・この車もそろそろ・・・ご老体だしな・・・

もうそろそろ買い替えようかな・・・」

「私の車もボロいです・・・」と言うと

「まぁ・・・お互いに家族持ちで給料安いもんな・・・中古の車もなかなか手を出せないし・・・車を買ったらお小遣いが減るし・・・困った!!!」

同感だ

私も車を買い替えたい

「チャンネルを変えてみるか・・・・」

(ピィーーーガガガ・・・・ジッーーー)

雑音が聞こえてきた

「あかん・・・完全に逝ってしまった・・・」

「ダメですね・・・あっ!そうだ、スマホがあるじゃないですか

スマホで音楽を聴けばいいじゃないですか」

「あっ、そっか、そうだよ、スマホだよ」

先輩は自分のスマホを取り出して音楽を聴こうとした

「あれ・・わっ!!!うそだろ!!!圏外になってるぞ・・・」

「えっ!・・・うそぉ!!」

私も自分のスマホを手に持ち画面を見た

圏外になっていた

絶対におかしい

ここの池から私の家まで6Km離れている

決してこの場所は山奥ではない

池から少し離れたら国道が走ってる

電波が届かないわけがない

「先輩・・・自分のスマホも圏外になってます・・・どういうこと?」

「わからん・・・こんなことはじめてだぜ

ここは山奥じゃないぜ・・・すぐそこは国道だぜ・・・近くに送信基地もあるんだぞ

圏外って何だよ・・・」

ザァーーーザァーーー

突然、大雨が降りだした

「えええ・・・おいおい・・・雨が降ってきたぞ・・・今夜の天気は晴れだろ・・・

雨が降る予報なら俺は絶対に釣りに来ない・・・くそっ!圏外で今夜の天気予報も見れん!!」

どんどん雨が強くなってきた土砂降りになった

ーーーーーーーーーーー

ガァガァーーーーピィーーーー

「あれ・・・ラジオが・・・聞こえなくなったぜ」とオヤジがラジオを叩き始めた

昭和の人間は・・・昔、真空管テレビというものがあったそうだ

その真空管テレビはよく線が走ったとか

線というのは走査線のこと

白い帯が上から下へ流れていくとか

それを直すにはテレビを叩くと直るらしい

「くそっ!!どうなってるんだ、叩いても直らんぜ」

オヤジはラジオを叩いていた

「おいおい・・・壊れるぞ、オヤジ!!」

「おまえが!そんな下らん話をするから俺のラジオがいかれちまったんだぞ

しばくぞ!!!」

八つ当たりが私に来た

ザァーーーッーーー

外で雨が降り出した

「パパ・・・外、雨が降り出したよ」と楓が窓を開けて外を見た

ジィーーージィーー

とラジオの雑音がさらにひどくなった

ついに土砂降りになった

「パパ!すごい大雨になってるよ」

「すごいな・・・今夜の天気って雨じゃないだろ・・・」

「そうだよ・・「今夜は晴れ」とテレビの天気予報で言ってたよ」

「だよな・・・」

「パパ・・・話の続きを聞きたいんだぞ」と葵が言い出した

「あ・・そうだな・・」

ーーーーーーーーーー

「先輩・・・外、もう土砂降りになってる・・・もう釣りは無理でしょ?」

「まぁ・・・こんな土砂降りでは無理だな・・・しまったな・・・釣り道具早めに片付けておけばよかった・・」

「俺もだぜ、まさか・・・雨が降るとは思わなかった・・・俺のスマホも圏外だよ、どうなってるんだよ」と先輩の知り合いもボヤいていた

「これじゃ・・外へ出れん・・・」

バケツをひっくりかえしたようなすごい雨になっていた

とてもじゃないが外へ出れない

まだ4月の夜・・・段々と寒くなってきた

「先輩、寒いです、暖房をつけてほしいです」

「お・・・ちょっと待ってな・・エンジンをかけるから」

先輩はキーを回した

ギュル・・・ギュル・・・・

「あれ・・・エンジンがかからん・・・」

キーを回したがエンジンがぜんぜんかからない

「あちゃ・・・バッテリーまで・・・いかれちまったかな・・・・」

「えええーーーそんな・・・・」

わたしはふと・・・パネルを見た・・・・

「せ・・・せん・・・先輩!!!ガソリンの針が・・・」

よく見るとガソリンが無い

「うわっ!!!ガソリン・・・ゼロ・・ってか・・・ガス欠????」

「うそだろ!!ちゃんとここへ来る前にガソリンスタンドへ寄ったじゃん」と先輩の知り合いは大きな声を出した

「ありえん・・・満タンに入れたんだ・・・ガス欠などありえん」

3人は少しパニックになった

確かにコンビニへ行きそのあとにガソリンスタンドで満タンにした

ガソリンスタンドから3Kmほどしか離れていない

この距離でいきなりガソリンが無くなるはずはない

雨はさらに激しく降ってきた

車の屋根に雨が当たる音がすごかった

車の中での話し声が聞こえないくらいになった

お互いにおしゃべりをするのをやめた

突然、エンジンがかかった

3人全員、ビクッとなった

「え・・・かかった???・・・」

「先輩・・・・」

「俺・・キーを回してないぞ・・・」

よく見ると確かにキーの位置は元のまま

「先輩・・・・」

というか・・・ガス欠でキーを回さずにエンジンがかかるだろうか・・・

3人は背中に冷たいものが走った

突然、雨が止んだ

「雨が止んだ・・・・」と先輩はジッと前を見ながらつぶやいた

ジジジ・・・・ガガガ・・・・

タスケテ・・・タスケテ・・・クルシイ・・・

女性の声らしいのが

突然、聞こえてきた

「え・・・聞こえた・・・聞こえたろ?」と先輩は声を震わせていた

「たしかに・・・「タスケテ」と聞こえました、先輩」

「ラジオのスイッチ・・・入れてないよ・・・」と先輩

「うそ・・・・」

確かにラジオのスイッチは入っていなかった

エンジンがいきなり唸りだした

「先輩!!アクセルを踏み込まないでくださいよ、びっくりした」

「いや・・・俺は・・・アクセルを踏んでない・・・足を置いていないぞ」

すると突然、エンジンが止まった

「エンジンが止まった・・・」と先輩はさらに声を震わせていた

もう3人は心臓が止まりそうになっていた

もうジッとしてるしかなかった

「もう・・・なんだよ・・・どうなってるんだ・・・」と先輩はつぶやいた

30分ほど何も起きることはなかった

だいぶ落ち着いてきた

「もうそろそろ帰ろう・・・今夜はなんかおかしい・・・釣り道具を片付けようぜ」と先輩はドアを開けて外へ出た

雨は完全に止んでいた

先輩は外へ出て立ち止まった

「おい!・・・外へ出てみろよ」と先輩が話しかけてきた

「うん・・・」と言いながらドアを開け外へ出た

地面が濡れていない

車を見たが水滴が無い

「え・・・地面・・・濡れてない・・・先輩、どういうこと?」

「俺に聞くなよ・・・あれだけ土砂降りだったのに地面が濡れていないなんでありえんぞ

訳が分からん」

「先輩!!!あれ、見て・・・釣り糸がすごい勢いで出てる」

「うわっ!!!マジかよ・・・」とびっくりした声を出しながら釣竿のある所まで走った、釣竿を手に持ち

「ぐっ!!!すげぇーーー引きだぁーーーこりゃーー大物だぜ!!!」

とうれしい悲鳴を上げた

引いては離し・・引いては離し・・を繰り返しながら徐々に釣り糸を巻いていた

「すげぇ・・・重いぜ・・・間違いない、大物だぜ」

どんどん糸を巻いた

もうそろそろ魚が見えるはずだ

「もうそろそろだな・・・」

バジャーーン!!!

突然、水面から何か白いものが先輩に目かけて飛んできた

タスケテーー!!!

なんと!!!魚じゃなかった

白い着物を着た女が水面から飛んできた

「うわっーーーー!!!!」と先輩は叫び声を出した

その白い着物を着た女はまっすぐに先輩の方へ飛んできた

「うわっーーー」と叫び声を出して

私たち3人はあまりの恐怖に気を失った

ーーーーーーーーーーー

「パパ・・・雨が止んだよ」

雨が突然止んだのだ

「ねぇ・・・パパ・・・パパの話と呼応するように雨も止んだようにおもえる」と楓が不思議そうに話しかけた

確かに・・・私の話と呼応するかのように強く降ったり弱く降ったりと話に合わせているかのような感じだった

そして・・・「雨が止んだ」と話したときにピタッと雨が止んだのだ

ラジオの話をするとラジオが勝手に反応をした

雑音がひどかったがたしかに女の声で「タスケテーー」と聞こえたとオヤジは言った

私は話に夢中になっていたので聞こえなかったがオヤジはモロに聞こえたらしくラジオを叩いていた

楓や葵やカナちゃんも聞こえたらしい

「パパがラジオの話をしたときにじっちゃのラジオから何か聞こえたよ」と楓がラジオを見ながら私に話してくれた

「おい!!F!!!ラジオの話をしたときにラジオから「タスケテ」と聞こえたぞ

思わず叩いてしまったじゃないかよ・・・おまえ・・・まさか・・・連れてきたんじゃないのかよ」とすごい剣幕でにらみつけてきた

「いや・・・そんなことはないはず・・・」と小さな声で答えた

「おっちーーー!!なにかあったの?」と突然、客間にいたS子が話しかけてきた

みんなびっくりしてS子を見た

「ママ!!びっくりさせないでよ」と楓は驚いた声でS子に話しかけた

「ごめん・・・洗濯物の整理が終わったから・・・そしたらパパたちが何やら騒いでるから気になって・・・」

「パパ・・・・怖いけど・・・話を聞かせて」と楓は私の手を握りながら話の催促をしてきた

ーーーーーーーーーーー

どのくらいたったのか・・・

「うわっ!!!」と先輩が叫んだ

私はびっくりして目が覚めた

周りを見回した

(え・・・車の中!?・・・・あれ・・・外へ出たはず・・・)

「あれれ・・・車の中・・・外へ出ていたはずだよな、俺たち」と先輩はキョロキョロと顔を動かした

「おかしいな・・・なんで車の中にいるんだ・・・夢を見ていたのか・・」

「夢!?・・・3人が同じ夢を見るかな・・・」

「ありえんだろ・・・確かに外へ出ていたはず・・」と先輩の知り合いは外を見た

空がだいぶ明るくなっていた

時計を見たらもう午前6時すぎ・・・空が白々しくなっていた

「夢・・だったのかな・・・まぁ・・・とりあえず、片付けよう」と先輩は外に出た

私も外へ出た

「せ・・・先輩!!!釣り竿!!見て見て」と私は叫んだ

釣り竿がすごい勢いで曲がっていた

「うわっ!!!」と叫びながら先輩は走っていき釣り竿を持った

「おおお、なんか・・・釣れてるぜ・・・くそっ!!重ぇーーー、糸が巻けねぇーー」と叫んだ

なんとか糸を巻きながら今にも釣り竿が折れそうになっていた

折れないように慎重に糸を巻いていた

「もうそろそろ・・・・だぜ・・」と言った瞬間に水面から白い物体が飛び出してきた

その白い物体が先輩とぶつかった

「いてぇーーー」とぶつかった反動で先輩は尻もちをついた

私と先輩の知り合いは目が点になった

「くそっ!!!何だよ・・・ギャァーーーーーー」とものすごい悲鳴を先輩はあげた

な・・な・・なんと・・・先輩が釣り上げたのは・・・白骨化した人間の頭だった

もう3人はヘロヘロと腰を抜かし座り込んでしまった

ーーーーーーー

「おじさん・・・カナ・・・トイレ・・・」と私の手を握りカナちゃんは小さな声でトイレへ行きたいと言っていた

「はい・・・トイレ・・・行っておいで・・カナちゃん」

「うん・・・」

トイレはすぐだし一人で行かせた

私はまた話をし始めた

ーーーーーーーーー

やっと落ち着いた

「ゲゲゲ・・・俺が釣ったのは魚じゃなく人間の頭かい・・・どうしよう・・・」

「先輩、とにかく警察へ連絡しないと・・・」

私は110番をした

およそ10分後にサイレンを鳴らしてパトカーが来た

「おーーい・・F君!!」と遠くから私の名前を呼びながら近づいてきた

「久しぶり!!」とあいさつをしてきた

捜査一課の課長だった

「お久しぶりです」と私は頭を下げた

「連絡を受けて飛んできたけどまさかF君だったとはな・・・びっくりしたろ?」

「はい!!もうびっくりです・・・まさか・・・」

「とりあえずはここらへんを封鎖するからさ・・・あとで詳しい話を聞くよ」

「はい・・・」

警察官が手際よく動いていた

池の中へ飛び込んで残りの死骸を探していた

次々と残りの白骨化した死骸が見つかった

鑑識も到着をして白骨化した死骸を丁重に運んで行った

警察官からいろいろと聞かれた

新人の警官らしく私たちを疑っていた

何度も何度も同じ質問をしてきた

もう完全に事件に関わっているかのような態度だった

思わず私は課長を呼んでくれと話した

「課長は今忙しいんだよ、ちゃんと質問に答えてくれないとね」の1点張り

騒ぎを聞いて課長がやってきた

「ごめんごめん・・・こいつ、新人でな・・・」

課長は新人に説明をしていた

「し、失礼をしました!課長のお知りあいとは知りませんでした」と敬礼をして立ち去って行った

私は課長に今までの経緯を話をした

ウンウンとうなづきながら私の話を真剣に聞いていた

「そっか・・・そういうことがあったのか・・・とりあえず・・もう帰ってもいいよ、F君」

「はい・・・帰ります・・・」

「おやっさんによろしくな」

「はい!!オヤジに伝えておきます」

先輩と先輩の知り合いは茫然としていた

てっきり警察署へ連れていかれるのではないかと内心ヒヤヒヤしていたようだ

帰りながら先輩たちに今までのことの経緯を話をした

「そっか・・・おやじさんの・・・苦労してるんだな・・・」と変に感心された

ーーーーーーーー

「ねぇ・・・パパ・・・カナちゃん・・・遅いよ・・・」と楓が話しかけてきた

え・・・確かにカナちゃんがいない

「たしかに・・・」

私は楓を連れてトイレへ行った

「カナちゃん・・・いるの?」と楓が話しかけた

「楓おねえちゃんなの?ほんとうに?」と小さな声が聞こえた

「楓だよ・・・どうしたの?・・・開けるよ」

「うん・・・」

楓がトイレのドアをあけた

カナちゃんはジッと立ったままだった

何かにおびえてる感じだった

「どうしたの?」と楓が質問をした

「あのね・・・トイレの外から「タスケテ」と女の人の声が聞こえたの・・・

怖くなって・・・ずっと中にいたんだ・・・」と小さな声で体を震わせながら話してくれた

これは・・・・和尚様との約束を破ってしまった

和尚様曰く「夜は絶対に子供たちを一人にさせないでほしいですわい・・・たとえ家の中でもですわい・・・」と言われていた

「怖かったね・・ごめんね」とカナちゃんの手を握り謝った

「ウン・・・カナ・・・怖かったよ」

「おい!!!お前、間違いなく連れてきてるぞ、どうするんだよ」

オヤジはすごい剣幕で話しかけてきた

「とりあえずは娘たちは仏間で寝てもらうよ・・・」

話は打ち切って寝ることにした

娘たちはオヤジのそばにいることで安心したのかよく眠ったようだ

さて・・・本当に連れてきたのか・・・・

連れてきたのならなんとかしないと・・・・

私は早朝だったが和尚様に電話をした

和尚様曰く

「連れてきたようですわい

恐らくF君の先輩とF君の先輩の知り合いの人も今頃怖い目に遭ってると思いますわい

とりあえずは子供たちを一人にさせないこと・・・え?・・ええーーー一人にさせたんですかい・・・・それは・・・困りましたわい・・・まぁ一応結界があるのである程度は抑えられますけれど・・・昼間は恐らく何も起きないとは思いますわい・・・けれど、夜はちょっと危ないですわい・・・カナちゃんですかの・・・夜の間はそのカナちゃんを必ず仏間の部屋にいさせてあげてくだされ・・・葵ちゃんや楓ちゃんも同様に一人にさせてはダメですぞ・・1か月の間、この3人は必ず夜は仏間にいてくだされ・・・トイレやほかの部屋へ行くときは必ず誰かと行かせてくだされ・・・廊下は必ず明かりを点けておいてくだされ・・・

電気代が高くなるかもしれませんのぉ・・・・本当はすべての部屋の明かりを点けて起きてほしいのですけれどそれは無理ですわいの・・・ですから仏間と廊下だけは夜の間だけ明かりを点けておいてくだされ・・・それと・・・話の内容からそんなに悪いものではないような気がするんですわい・・・とりあえず、仏壇に線香とお水を毎日あげてくだされ

おそらく・・・成仏はすると思いますわい・・・」

早速その日から線香とお水をあげた

気になることがひとつ

先輩のお知り合いが行方不明になった

先輩のところにもいろいろな怪現象が起きて先輩の疲れた顔を見た

「もうな・・・毎晩出てくるんだよ・・・夢?なのか現実なのかよくわからんが

「タスケテ~~~」と女の声が耳元で聞こえてくるんだよ・・・女房が言うには相当うなされてて「うざい」と言われてしまったよ」とたまに会うとそんな話ばかりだ

わたしは和尚様が言っていた「仏壇に線香とお水を上げればいい」と言っておいた

それから先輩の身には怪異的なことは起きていないとのこと

だが・・・私が「先輩のお知り合いはどうしていますか?」と聞いたら

「あのな・・連絡がつかないんだよな・・・俺、心配になってあいつの家へ行ったんだけどさ・・奥さんも理由がわからないけど夜にすごい悲鳴をあげて家から出て行ったきり帰ってこなくなったらしいんだよ・・・もちろん警察へも捜索願いを出したけどな・・全然行方がわからないんだよ」

後日・・・1か月後に先輩の知り合いは山中でなぜか全裸で首を吊っていたと先輩から聞いた

司法解剖の結果・・・なぜだが肺にすごい水が溜まっていたとのこと

それを聞いて私はすごい悪寒に襲われた

Concrete
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