短編2
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言葉

無職の男がいた。男はこれまで女にモテたこともなくこれと言って特技も自慢できるものもなく生きてきた。未だに実家にいるものだから近所の人からは軽蔑され親からは情けないと思われていた。しかし家を出たところで野垂れ死ぬと本人は自覚している。

外を歩けばおばさんから冷たい視線を浴び、小学生からは不審そうな目で見られる、家では両親から小言を言われる。

男が落ち着ける場所と言えばもはや自分の部屋の中くらいのものだった。それでも男は外部との繋がりを諦めきれず、スマホを片手に今日もSNSを開いた。

投稿1「あー学校のセンコーマジうざい!あのハゲさっさと死なないかなー」

K高校の女子高生からの投稿

男はそれに対して返信をする。

「それは先生が悪いのではなく、あなたが悪いのでは?となれば死ぬのはあなたの方ですね(笑)」

その後女子高生から反撃の返信が来たが男は自分のアカウントを消して読まないようにした。

この男、自分は他人を攻撃するくせに自分が反撃を受けたら辛くなる性格なのだ。

そして作り直したアカウントでまたSNSを開く。

投稿2「会社が大変で辛い、こんなブラック企業に入らなければ良かった。」

男「その程度の企業にしか入らなかったご自分の脳みその足りなさを嘆くことですね。さっさと楽になってみては?」

例の通り男はヒットエンドランであるので攻撃後すぐにアカウントを作り直した。

こうして男は毎日の憂さ晴らしをしていた。

ある日のこと男がいつものようにSNSを開くと何10件も通知が来ていた。

「あなたに言われた通り死にましたよ」女子高生

「あなたのおかげで楽になれました」会社員

「あなたのせいで死んでしまいました」Aくん

他にも今まで自分が攻撃した人たちから報告があった。

男は怖くなった「なぜあいつらはおれの新しいアカウントを知っているんだ?」

ピロン!通知音が鳴った。「お迎えに参りました!」

男は二度と部屋から出ることはなくなった。

男の死体を発見した母曰く死体から墨汁が吹き出していたと言う。

Concrete
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