短編2
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舌打ち

高校2年生の冬に体験した話です。

午後の授業中に急に腹痛に襲われた私は、先生に断って保健室へ向かいました。

保健室に入ると保健の先生が居なく、我慢できなかった私はトイレに行こうと思いつきました。

トイレ入り口の引き戸を開け、一番奥の個室へ入りました。

しかし入って鍵を閉めた瞬間にスーと腹痛が治まったのです。

『あれ?』と思いながらもしばらく様子をみましたが、全く痛み始める感じもないので個室から出ようと鍵を開けた瞬間でした。

ガチャッとトイレの入り口から誰か入ってきて、私は驚き鍵をしめ直しました。

その誰かは私がいる隣の個室に入ったようで、バタンとドアを閉める音がしました。しかし、鍵を閉める音は聞こえなかったような気がしたのです。

顔を見られる前に、先に出ようとトイレを流すフリをし水を流した時、

バタンドタドタドタッ

と、ものすごい音がしたのです。そして私のいる個室の前にいる気がし、鳥肌がたったのを覚えています。

ただ、その音がしてからは一切物音がしないのですが、そこにいる気配を感じドアを開ける勇気が出ませんでした。

怖くて泣きそうになりましたが、ドアの下のわずかな隙間をしゃがんで見ようとした時に、授業が終わるチャイムがなったのです。

それを聞いて、私は衝動的にドアを開けました。

ドアの前には誰もいませんでした。

隣を確認してみても誰もいなかったので、ほっとしトイレから出ようとしました。

ちっ

確かにはっきり聞こえました。

私は誰に舌打ちされたのでしょうか。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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