短編1
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壁紙

友人の藤森(女)の話。

私と彼氏は中古で家を購入しました。

彼氏は、この家を大きくリフォームしようと張り切って、キッチンをベッドルームに改装しようと計画。

彼が作業する間、家中の古い壁紙を剥がすのが私の仕事でした。

以前の住人は、家中の壁と天井に壁紙を貼っていたため私の作業は膨大でしたが、次第に壁紙を剥がすことに快感を覚え、不思議な感覚に満たされていきました。

壁紙が破れないよう上手に剥がすことが出来ると、日焼けした時に肌がペロンとめくれた時のような爽快感が味わえたんです。

ちょっとしたゲーム感覚で、私は壁紙剥がしに没頭しました。

ですが、作業を進めていくと、私は奇妙なことに気が付きました。

壁紙を剥がすと、全ての部屋の角に人の名前と日付が書かれていたのです。

気になった私は、壁紙に書かれていた人名をグーグルで検索すると、あることが明らかになりました。

行方不明で捜索願が出されている人の名前と、姿を消した日付が、我が家の壁の記述と一致したのです…

翌日、私は壁紙の下に隠れていた人名と日付のリストを作成して警察に通報すると、すぐに捜査員たちがやってきました。

家の中を調査した後に、一人が私にこう訪ねました。

「これまでに剥がした壁紙はどこにありますか?あなたが剥がしていたのは紙ではありません。おそらく行方不明者の皮膚でしょう」

Concrete
コメント怖い
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@天津堂 様
どうでしょうか。それが文の面白さですよね。

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