中編3
  • 表示切替
  • 使い方

七五三の神隠し。

これは、私の実体験です。7才の頃、七五三で神社に言った際に体験した不思議な話。

当日、赤い着物に赤い鼻緒の黒い下駄を履き父母弟2人と5人で石段を登った。石段を登りきった私は達成感から振り返りドヤ顔をしようとする。

でも、そこには誰も居なかったの。私の両親や弟たちだけじゃない、他の人も消えていた。

しかし、当時7才だった私は怖いとか不思議と感じなくて……

そのまま、神社の敷地内を1人で歩き回った。そして、敷地の端にある小さなお稲荷さんの祠へ向かおうと竹林の道を進んだ。

竹林の出口には人が座れるサイズの岩が一個置かれている。そこには、黒い着物を着た男性が座っていた。

振り返ったその男性は、狐か鴉を模した黒いお面を着けていたんだ。

何故かその姿を見た瞬間、私は「あ、お父さんだ」っと思った。全然違うのに、背だって父はあそこまで高くないしもっと太ってる。

男性は声を発してはいなかったが、話しかけられた。矛盾しているが、よく漫画である「こいつ!俺の脳に直接語り掛けて!」みたいな感じだ。

男性【「また、迷子になったのか?」】

私「うん(頷く)」

男性【「……(無言で私の後ろを指さす)」】

私「?……猫だ!」

可愛らしい黒猫に駆け寄り私が振り返ると男性は居なくなっていた。「あれ?」っと思いキョロキョロしていると、母がやってきて怒られた。

1人でトイレに行こうとして迷ったのだろうと…………

separator

それから、7年がたち14歳になった私は酷いいじめを受けていたんだ。自殺という単語が頭の中を駆け巡り、世界中の人間が敵に見えていた。

その日は、初めて学校をサボったんだ。立志式と言うのをしているだろうか?

当時の教師からの説明によると、14歳の成人式で将来どうゆう大人になりたいかを皆の前で発表する式典だ。同学年の生徒にその保護者が集まる体育館で壇上に立ち発表…………

当時の私には、地獄でしかなかった。だから、練習に行かずサボったんだ。

そして、あの神社へ向かった。特に予定や目的があった訳じゃないが、何となく行きたくなったんだ。

到着して神社の敷地に入ると石段の下に小さなお茶屋さん?みたいなのが出来ていた。そこには、可愛らしいゴールデンレトリバーがいたので私はその子と少し遊んでから石段を登った。

登り切ると石段の上には、しめ縄でできた大きな輪っかが置かれていた。横に置かれた看板には【この輪を8の字にくぐると幸せなれます】みたいな事が書かれていた。

私は、しめ縄をくぐる事に…………くぐり終わった瞬間。また、人が消えた。

誰もいない、さっきと同じ場所なのにまるで別世界だ。振り返るとちょうど目線の先に賽銭箱が置かれていてあの男性が座っていた。

付けているお面は、7年前とは違い口元が出た黒猫のお面だった。男性は煙管を吸い話しかけてきた。

その時は普通に話しかけられた。

男性「なんだよ。また、迷子になったのか?」

私「迷子と言うか……帰りたくないかな?」

男性「…………人嫌いめ」

私「え?」

男性「【視える】ものだけ信じたらいい。お前は人に見えないものも【視える】んだからな。

好きに生きろ。周りに無理に合わせるな…………」

私「…………」

うろ覚えだが、そんな感じの事を言われた。ただ、最後に言われた言葉だけ1字1句違わず覚えている。

男性「……俺はまだ生まれてないが、今度は俺がお前に逢いに行く。

だから、それまで頑張って生きて待ってろよ」

私「え?……っ」

風が吹いて目を閉じる。再び開いた時、世界は元に戻っていてあの男性はまた居なくなっていた。

Concrete
コメント怖い
4
12
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ

@天津堂
ありがとうございます。言われてみれば確かに(笑)

返信
表示
ネタバレ注意
返信

@むぅ

ありがとうございます。実は既に会ってたりします。
いつか、その話も書きますね。

返信
表示
ネタバレ注意
返信