短編2
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夢の中の両親

あれは僕が幼稚園から小学一年生までに見た夢です。

気がつくと僕はとても長くて急な坂の階段の途中に居ました。

多分そこは神社に続く階段で上のほうには鳥居のような者もあったように記憶しています。

辺りは白く霧掛かった雰囲気でよく見るとずっと先で大人が二人階段を登る途中でした。

その時僕は直感でお父さんとお母さんだって思い大声で叫ぼうとした。

ですが瞬間不意に何かに足を取られ階段の隅にある溝の中に落とされました。

足元を見ると足首に口の付いた植物のような者が噛みついていたのです。

泣きながらお父さんお父さんと叫ぶ自分が居ました。

そして左側を歩いていた男性が僕の声に気付いて後ろを振り返ったのです。

やはり父でした。

ですが泣き叫ぶ僕をよそに何も無かったかのように階段を登り始めました。

そして母と思っていた右側を歩く女性は一度も振り返ることは無かったのです。

その後自分の泣き声で目が覚めました。

今現在僕の家庭は父の居ない母子家庭です。

別れてからもしばらく家に顔を出していたので父がいつ出て行ったのかはっきりしませんでした。

何年か前母から聞いたのですが。

オヤジといつ別れた

の・・

あんたが小学校一年生のとき女作って出て行っ た・・

あの時の夢を思い出しました。

ずっと頭に焼き付いて離れなかったのです。

そしてふと思いました。

右側を歩いていた女性母ではなく愛人だったのではないでしょうか。僕は今もあれは予知夢だったと信じています。

怖い話投稿:ホラーテラー ラスカルさん  

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