短編2
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女子会

僕の友達の中に少しアホなケンジくんがいます。今回はケンジくんが体験した怖い話です。ケンジくんとは中高大と同じ学校であったため、頻繁に話したり遊んだりしていました。

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互いに大学生になりケンジくんは急に「彼女が欲しい」と言い始めました。そこでケンジくんはサークルに参加したり合コンに行ったりしましたが彼女はできませんでした。

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それでも諦めきれなかったらしく、僕に「どうしたら彼女できるのかな?」と相談して来ました。

それで僕が「女の立場になってみたらいいんじゃない?」と言うと彼は驚くべきことを言いました。

「分かった!完璧に女装して女として女子会に参加してみる!」と。

ケンジくんが参加しようとするものは、同じ大学の女の子と他大学の女の子たちがする女子会だそうです。

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ケンジくんは化粧や声を女の子っぽくなるように練習していたので、僕から見ても今回に賭けていることが伝わりました。そして女子会当日。

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ケンジくんは完璧な女装を施し、女子会に赴きました。30人近くいるところである一人の女の子と仲良くなり連絡先も交換し次に会う約束もして帰ってきました。聞いたところによると、その女子会はどの人も自分と趣味や考え方、話も合う人が多くてとても楽しかったようです。その中で一番自分が話していて楽しかったのが、連絡先を交換した子だったのでケンジくんは喜びに満ち溢れていました。

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そしてケンジくんはその子とデートをしました。後日、元気のなさそうなケンジくんを見かけたので「どした?」と声をかけると

「男だった」

「え?誰が?」

「デートした子もあの女子会のメンバーもみんな男だったんだ!」「しかもあの女子会に来た連中、みんなゲイで、ゲイじゃない男を狙ってたんだぜ?ゲイじゃないのはおれ一人だったんだよ」

「みんなから狙われるじゃん(笑)」

「面白くねぇよ。めちゃくちゃ怖かったんだから。デート中も何度もキスされかけてさ!」

「まぁまぁ無事に帰って来れたから良いやん」

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そしてケンジくんはふと思いついたように言いました。「変に話が合うと思ってたけど、男なんだからそりゃそうだよな。考え方だって一致したり共感するところだって多くなるさ」と。

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確かに彼の言う通りかも知れません、性別により一致するものは多くあります。話が合う人も疑うことが時には必要だと思います。

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