短編2
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その日は電車を乗り過ごしひとつ先の駅まで行ってしまった。

ひと駅だし歩くか、そう思ったのが間違いだった・・・

以前住んでた家の近所、道路があってその両サイドが小さな墓地になってる。

メイン通りから1本奥に入っただけなのに、昼間でもあまり人通りがないような場所。

20時頃だったか、普段その道は使ってないのだが、上記のような理由でそこを通ることになった。

そっち方向から歩いてきたことないし、どの道行けばどこに出るってのがはっきりわかってなかったから、そこに墓地があるのも初めて知った。

「墓に挟まれた道なんて夜に通るもんじゃねえな」

などと思いながら墓地に目をやると男がひとり立っていた。

「う、もしかして幽霊・・・じゃねえな、こんな時間に墓参りか?」

幽霊ではなさそうなので恐怖は特になく、むしろこんな所を通る時に他に人がいてくれたことに安心すらしたバカな俺。

なもんで結構ガン見してた。

すると男がクルッと顔だけ向けて俺を見た。

その瞬間・・・

「ア゛~~~ッ!!」

(ア~でもガァ~でもない、文字では表現しづらい声)

と叫び俺を指差した。

ビクッ!

固まった俺。

逃げようにも逃げられない。

金縛りではない、でもどうにも最初の一歩が出ない。

「ア゛~~~ッ!!!」

男は俺を指差したまま突進してきた。

弾かれるようにダッシュした俺。

逃げながら振り返ると、墓地から路上に出て来た男は俺を指差したままのポーズで、やはりア゛~~~ッ!!と叫びながら俺を追って来た。

「こえ~、マジこえ~よ。何なんだよアイツは(涙)。」

もうどこをどう逃げたか、あいつがいつまで追ってきてたかはわからん。

気が付くとあの奇声は聞こえなくなってた。

幽霊とかではないのは確かだと思う。

ただのいかれぽんちだったのだろう。

人間は幽霊より怖ぇ~。

にも関わらず脳内設定でそれを変態の類いだと片付けその後もしばらくそこに住んでたのんきな俺。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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