短編2
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血だらけ

あるマンガに載っていました。うろ覚えですが、良かったら読んでください。

朝、起きたら身体がだるい。

なんだか視界もぼやけている。思い身体をひこずりながら家を出た。

アパートの前でお隣りさんや大家さんらが集まって何やら話をしている。

気になったがもたもたしている暇はない。

電車に遅れてしまう。

仕事場に着くと、同僚がものすごい顔で

「お前、えらいもん連れて来たなぁ!」

何を言ってるのかさっぱり分からない。

『は?なんのことだよ。』

「動くな!そこでじっとしてろ!顔が血だらけでボロボロの男がお前の肩にしがみついてんだよ!」

そう言うと、同僚はお経のようなものを唱え始めた。

『何馬鹿なこと言ってんだよ。』

俺は同僚を無視して仕事に取り掛かった。

やっと仕事が終わり、家に向かって歩いてると何かの宗教かわからないが女性がいろいろな人に話かけている。

その女性が俺に話かけてこようとした瞬間、女性の顔が一瞬にして怯えたような驚いたような顔にかわり、逃げるようにどこかに行ってしまった。

『失礼だなぁ。』

と思いながら気にしないようにして、家路を急いだ。

その日、深夜に

「う~ん、う~ん」

と唸るような声で目が覚めた。隣かと思ったが違う。

俺の部屋からだ。

横を見ると、顔だけで血だらけな男がころころ、転がっている。叫ぼうと思ったが、声が出ない。

身体も動かない。

どうやら人生初の金縛りのようだ。

気絶でもすれば楽なのだろうが、そううまくもいかない。

ずっと、それを見せられた。

朝になると消えてしまった。

ふと窓を見ると、何故かヒビがはいっている。

そこに赤黒い汚れがついている。

『なんだろう?』と思っていると外で数人の男が何かしている。

ぼけっと見ていると大家さんが

「あら、あんたいたのかい。いないと思って勝手に処理しといたよ。」

『えっ?』

大家さんに話を聞くと、

数日前に駅で飛び込み自殺があった。

身体はバラバラになり、即死。身体のほとんどは見つかったが頭だけ見つからなかった。

その頭が俺のアパートのベランダに飛んできていた。あの汚れは頭がぶつかった跡、その人の血だという。

同僚が見た男はこの人だ。

俺に見つけてほしくて出て来たのかだろうか。

その後、きちんとお祓いしてもらい、引っ越した。

普通な生活をしていても、あちらから非日常的なことが転がり込んで来るものですね。

怖い話投稿:ホラーテラー アルバスさん  

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