短編2
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からかわれた

今回は自分の話を投稿します。

去年の夏の話です。

私は夢をみていました。内容はもう忘れてしまいましたが、奇妙な夢でした。

パッと目を覚ますと、隣で寝ていた旦那がいない。

旦那は5時起きで仕事に行ってたので「あぁ、もう朝か…」と思いながらウトウトしていると、階下から私を呼ぶ声が聞こえました。(ドアは開けっ放しになっていたので、聞こえます)

「金時~金時~」

一緒に住んでいる(実の)父です。

『あ~父さんが呼んでるな~。でも眠い…眠いからシカトしとこ』

「金時~きぃ~ん~とぉ~きぃ~」

『うるさいなぁ。なんやねん』

しつこく呼ぶ父にイライラしていました。

すると『トン…トントン…』と、階段をあがる音が聞こえてきました。

『あがってくんなよ~』と思ってましたが、ふと気付きました。

父は病気で足が少し不自由になっていて、ここ数年は2階にあがって来る事はありませんでした。

あがって来れたとしても、あんなにスムーズに歩ける訳がない…。

「きぃ~ん~とぉ~きぃぃぃ~」

何者かの気配が、壁を向いて眠る私の背後にありました。

『うわっ!ヤバッ!何?何?なにぃ~!!』

ハッ!

パチッと目が開きました。室内は暗く、目の前で旦那がいびきをかいて寝てます。

枕元にあった携帯を見たら、午前2時40分頃でした。

まだ寝てから2時間ぐらいしかたってません。

『えっ?ゆ…夢?』

夢にしてはやけにリアルで、何より…まだ背後に何者かがいた気配が残ってました。

『あぁ、もういない…でも後ろを見るのが恐い!』

どうしようか?と迷いましたが、意を決してバッと起き上がり、気配のしていた方を見ました。

『…誰もいない…。』

ホッとした私の頭に、直接こんな声が聞こえてきました。

「ハハハッ。ビビってやんの(笑)」

[20歳前後の不良ではないけど、ちょっとやんちゃな男]

そんな感じの声と気配がしました。

ソイツは笑いながらソッコーで逃げて行きました。

それまで怯えていた私ですが、その一言でキレました。

「くっそ~!からかわれた!!」

多分、通り過がりの浮遊霊がちょっかい出して来たんでしょうね。

文章では余り怖くないかもしれませんが、私はめっちゃ怖かったです。

そして、めっちゃムカつきました。

怖い話投稿:ホラーテラー 鳴門金時さん  

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