短編2
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覗きこむ女

小さい頃、

遠足の前の日とか、

欲しいゲームの発売日の前の日とか

ワクワクしてなかなか寝つけなかった、なんてことありませんでした?

俺はそーゆー時、

髪の長い女の霊が自分の顔を覗きこんでいる、なんてくだらない想像して寝てました。

意外にこれが寝れるんですよ、怖くて意地でも目をあけないから。

今思えば小学生の頃の俺ってすごい発想してたなって思います。

でも中学生くらいからかな?

そんなことあり得ないのもわかってか、いつの間にか普通に寝れるようになりました。

ただ癖は残るみたいで、どんなに寝れなくても絶対に目はあけませんでした。

そんな俺も社会人になり1年目、梅雨も明けたころに家を出てアパートで1人暮らしを始めたんです。

条件の割には安いアパートでした。

ちょうどその時期、俺は会社の人間関係やら慣れない作業やらで不眠症になりかけてました。

1人暮らし初日、引っ越しの疲れもあったはずなのに案の定不眠症に悩まされ寝つけない。

普段はそれでも小学生の頃のなごりか目はあけないんですが、なぜかその日はふと目をあけたんです。

最初は何がなんだかわりませんでした。

ただなんか見覚えのある光景だなーって。

そう、小学生の頃イメージしたまんまの

髪の長い女が無表情で俺を覗きこんでいる。

俺はすぐに目をとじ、絶対に目はあけませんでした。

その日以来不眠症は治りました。

怖くて目をあけられないからすぐ寝れるんですよ。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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