空はオレンジに染まりかけている
私は今.廃校となった母校にいる
ついさっきまで同級生の隆司の葬式に行っていた。隆司とはそれといって関係を持った事がない。 ただ誘われたから行っただけである。夕日を受けている自分の机に傷があるのに気が付いた。
小学生がよくやるあいあい傘がかいてある。 隣の名前が消えかかって見えなかったが,何となくその隣に自分の名前を書いた。
そして学校を後にした・・
家に帰ってよほど疲れていたのかすぐに眠りに着いた。
だがすぐに跳び起きた。
おかしな夢を見てしまった。
暗闇の中から男が近づいて来て
こう言うのだ・・・・
「ぼ・・き・・あ・・この・・は・・う・・い」
気分が悪かったが少し落ち着いたらすぐ眠りに着けた
朝,早く起きて気分もよく気持ち良く仕事へ出掛けた。が 帰って来て凍り付いた。 家のまえに花束が置いてあるのだ。
それからというもの毎日毎日,家の前に花束が置かれるようになった。
いい加減気持ち悪くなってその花束を投げ捨てた。
そして花束に一枚の紙が入ってあるのに気が付いた。
その紙にはこう書いてあった
「ぼくの気持ちに気付いてくれてありがとう。是非この花束を受け取ってほしい。 隆司」
そう,あのあいあい傘の相手は隆司だったのだ
私は花束を握りしめて泣き出していた・・・・。
怖い話投稿:ホラーテラー DJ・Hさん
作者怖話
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