中編3
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私を護る理由

これまでここにいくつか体験談や、聞いた話を投稿してきましたYです。

私は昔から霊感がありますが、家族の中でそういうのが見えたり感じたりするのは私だけだそうです。

私自身なぜ見えるのかわかりません。こういうのは親から子に受け継がれると思っているからです。

ただ一つだけ見えるようになったきっかけ?みたいなのがあります。

私がまだ幼い頃、初めて人の死に向き合いました。その頃はまだ「人が死ぬ」ってどんなことなんだろうと、理解できていませんでした。かなり幼かったと思います。

そんな時祖母の母親が亡くなり、私は生まれて初めて「死」を知りました。

山奥の火葬場で親族が集まり、祖母の母親は火葬されました。その時皆泣いていたと思います。ですが、私は何故か泣くことができませんでした。

火葬後、私達はそのー祖母の母親の遺品(あまり詳しく話したくないので、これで許してください)を拾いました。

皆丁重に遺品を拾い、私も参加しました。ですが、そこから記憶が曖昧なんですが、何か「白い小さな物」を祖母の母親からもらいました。それは実体がないようでした。

その白い物を手にした時、声が聞こえたんです。一瞬ではっきり聞こえませんでしたが、それ以来よく見えたり、感じたりするようになりました。

また何度も死にかけたりしました。ですが、いつもぎりぎりの所で助かってきました。

成長するに、祖母の母親からもらった何かが関わっていると実感がわいてきました。

その何かは悪い物を引き寄せてしまうが、私をそれらから護ってくれる。

そう感じるようになりました。また成長するにつれ、その何かは「白い蛇」であると感じるようになりました。

始めは白い、クネクネ、長いと断片的にしかわかりませんでしたが、何度も霊体験を繰り返す内に白い蛇に変わりました。

どうやらそいつは霊体験を繰り返すことで大きく成長するみたいです。つまり、私に近づいてくる霊を喰って成長しているんです。

そいつは始め小さかったんですが、今では大蛇と呼べるほどになっています。

大きくなるにつれ、大蛇の名前がわかりました。そして私を護る理由もわかりました。いえ、わかったというより感じるんです。

白い大蛇は「蛇威」でシュイといいました。

シュイは守護霊であるといいました。しかし、私を護るのは善意からではないそうです。

私に近寄ってくる霊を喰らい続けることで力をつけ、そして期が熟したら

私を喰らうというのです。いえ、正確には私の魂を喰らい私の体−器がほしいそうです。

つまり、シュイは人間になりたく、私を護っているそうです。

今は守護霊ですが、それが守護神になった時私の魂は喰われるそうです。

守護霊の名前を知ってからほとんど霊が見えなくなりました。

歳をとるにつれ、霊感はうすれ、見えなくなるとききますが、私は霊が見えなくなることが

怖いです。

いつか私は私でなくなっているかもしれません。

守護霊が護ってくれる理由−−。

もし守護霊が教えてくれるとしたら、

あなたは聞きますか?

怖い話投稿:ホラーテラー Yさん  

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