中編4
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201号室

僕は当時20歳くらいの話です。仲良かった友達とアパートを一緒に借りる事にしました。

初めての事で友達とウキウキしながら部屋を探していました。

3LDKで、なかなか良い物件を見つけたのですが、アパートの管理人に「自分たちだけで見てきてください」と鍵だけ渡され見に行きました。

日当たりや部屋自体が綺麗で帰って、もう一回見ようと友達が携帯電話でムービー撮影しました。

撮ったムービーも見ることもなく2人ともその部屋が気に入りそのアパートをすぐに借りる事にしました。

僕と友達は仕事の時間が真逆でお互いのプライベートが守れるという条件でした。

入居した日に友達は夜に仕事に行き、僕は家で一人ですることもなく風呂に入りました。

浴槽を洗うのが面倒だったのでシャワーをしていてシャンプーで目を閉じていると足がむず痒いんです。足元を見ると女性の長くて黒い沢山の髪の毛が流れず水に浮いていました。

驚いた僕は跳ね上がりすぐに風呂からでました。前に住んでた人が排水溝を詰まらせたまま退室したんだなとその時はそう思いました。

朝になり僕は仕事に行く準備をしていたら友達が帰ってきました。

昨晩の風呂の話をすると「管理人に電話してなんとかしてもうよ」

と言うので任せて仕事へ行きました。夕方、友達から電話があり

「風呂場髪の毛なんてないし排水溝も詰まってないよ」

と言われ僕は

「そんなはずない!昨日確かにあった」

でも全て流れたかと思い気にしてませんでした。

ある日、ポストに女性の名前で通販雑誌が届きました。間違いかな?と思ったんですが住所はあってるし、部屋は201号室で僕たちの部屋でした。

すぐ前に住んでた人だと気づき気持ち悪いので管理人に言いました。

管理人は通販会社に連絡してくれてもう送らないでと頼んでくれました。

頼んだにも関わらずまた通販雑誌はポストに入ってました。

僕は通販会社に腹が立ち電話をしました。そうすると通販会社の人が

「解約なさってもすぐに『送ってください』と女性から電話があるから送ってますが。」

と言われ意味不明でした。

通販会社は「○○さんは201号室にはもう住んでいないんですか?」

僕は慌てて電話を切り恐る恐る周りを見渡しました。

もしかしてまだこの部屋に住んでるかな?って馬鹿な事も考えてしまい急いで管理人の所へ行き

「○○さんって誰ですか?ちゃんと部屋を出たんですよね?」

と聞くと管理人はこう言いました。

「前に住んでいた201号室の○○さんは家賃も払わず荷物も残したまま行方不明になった。家族にも連絡出来ず、勝手だけど荷物を片付け部屋を借りにだした」

と聞き僕は怖くなりました。一緒に暮らしている友達に話したら

「雑誌くらいいいが!俺は気にならないし、ここが好きじゃな」

ですが僕は怖くて僕だけアパートにから出る事にしました。

僕は実家に帰りました。

それから半年くらいしてた買い物してたら201号室で一緒に暮らしていた友達に偶然会いました。

友達が

「最近、彼女ができて今あの部屋で彼女と同棲してるよ!」

て言う言葉に驚き『まさか』っと思いましたが苦笑いでごまかしました。

何回かご飯を食べにおいでとか誘われてたんですが201号室に行くのが怖く断り続けて5年経ちました。

その友達は結婚して子供が出来ても201号室で暮らしていました。

また偶然友達に会い、ごはん食べにおいでっと誘われました。もう昔の事だし、気にせず行こうと思い以前、僕も住んでいた201号室に行きました。

入ってみると部屋の様子は全然変わっており、家族っぽくなっていた事に安心しました。

奥さんも紹介され子供も可愛いくてとても幸せな家族でした。

奥さんの友達とその子供も、ごはんを食べにきていて、みんなでワイワイごはんを食べていました。

子供二人は部屋を走り回ったりお菓子を食べたんですが二人はなにもない壁に向かってお菓子を渡そうとしています。

子供たちはお菓子を差しだし

「ん、ん、あげる」

3歳と4歳なんでわざとしてない事に僕たちは気づいてました。

また子供たちは走り回りお菓子をあげようとした何もない壁の前で1人の子供がこけました。

そうすると泣き出し何もない所に向かって指を指し

「こわい〜こわい〜!」

と大泣きしました。

しばらくし落ち着き奥さんの友達親子は帰りました。

僕も帰ろうと思ってたんですが結構お酒を飲んでおり、友達が泊まっていきと言われ怖いですが渋々泊まりました。

僕と友達は一緒の部屋に布団を敷き懐かしい話しで盛り上がっていました。

寝ようと部屋の電気を切りしばらく経つと天井や壁からパキっとラップ音がしました。

僕らはゾッとしました。色々思い出しました。

友達が

「鳴るなら俺のタイミグで鳴れ3、2、1」と言いました。そうすると壁がバキッ!タイミグ良く鳴りました。

笑える話しですがその時は怖くて、布団に潜りすぐに寝ました。

朝、起きて僕が

「そういえばこの部屋借りる前に携帯電話でムービー撮ったやつまだある?」

友達は探してみるわって古い携帯電話を探しました。携帯電話が見つかり充電してムービーを見ることになりました。

見てみると2人の楽しそうな声となにもない部屋。自分たちの若さと懐かしいさに笑っていたのですが、

見ているなか昨夜、二人の子供が怖がっいた何もない壁の所で人影が見えた気がしたのでもう一度確認して見ました。

恐らく女性のような影が映っていました。不気味なその姿に動画は消去しました。初めに見ておけば絶対部屋を借りないくらいの映像でした。

今でも、そこには僕の友達は住んでいます。

奥さんと子供はよくそのアパートで怪我をするそうです。

あと通販雑誌は今だにポストに入るらしいです。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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