短編2
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犬は見えてた

高校生の時、気味悪い体験をしましたので投稿します。

当時、14階建の5階に住んでいました。

団地なのでペットを飼うのは禁止されてましたが、犬や猫等を飼っている人が多く、私の家も白い中型犬を飼っていました。

犬の散歩係は私の役で、居酒屋のアルバイトを終えてから夜遅くに散歩に連れて行く事が多かったです。

犬を連れている時はエレベーターは利用せずいつも端っこの階段を使っているんですが、その日はある階だけ砂まみれのような感じで足下がジャリジャリとします。「子供が砂場の砂をばらまいちゃったんかな?」と思い気にはしませんでしたけど、犬は砂が気になるようで後ろを何度も振り返るのです。

散歩を終えてからまた同じ階段を使い、砂まみれの場所を通り過ぎた時、やっぱり犬が後ろを振り返るのです。しかも、なぜか牙を向いて「グルルル…」と今にも吠えそうな雰囲気で、首輪を引っ張っても動こうとしません…。そして、ついに凄い勢いで吠えまくったので私はビックリして力ずくで引っ張って連れて返りました。

翌朝、通学でその階段を通った時、砂と思っていたそれは大量の塩だったのです。(電気が切れていたので夜に見たときは気付きませんでした)

そして、階段の1階の入り口の左側に献花が供えてありました。後で聞いたのですが、昨日飛び降り自殺があったそうです。犬には自殺した人の霊が見えていたんか…と思い気持ち悪かったです。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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