短編1
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僕の傘は、よくなくなる。

なくなると言うか、盗まれる。しかも会社で。

あまりに頻繁に盗まれるので、朝礼で言ったんだ。

「僕の傘を間違えて持っ行ってしまった方がいたなら、返していただけるよう、よろしくお願いします。」

その日から、傘は盗まれなくなった。

ある日、残業で遅くなって、会社を出ようとした時、課長が傘置き場のまえに立っているのが見えた。

(課長も、遅くまで大変だな)と、声をかけようとした時、課長の手に傘が見えた。

どうやら、僕の傘だ。

(おいおい、まさか課長が…)

階段の影に、隠れて様子を見ていると。

課長は、僕の傘の柄を、ベロベロと舐めたんだ。

背中が、一瞬にして、凍りついた。

雨の降る日は、会社に行きたくない。

いや、もう課長に会いたくない。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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