それは一人暮らしをはじめて、2年目のある蒸し暑い夏の日に私の身に起こったことでした。
残業で帰宅が遅くなり、外は真っ暗でした。家に着いて電気を点けると、なにやら黒い物体がタンスの下へ動いて行ったんです。私は恐怖のあまり殺虫剤を乱射しました。私の家は狭くてヤツがいては、顔を這われてはと思い恐怖で寝れません。数分後、私は勝利を確認すべく、タンスをどかしてみました。でも、どこにもいないんです。近くにはヤツの隠れられそうな場所はありませんでした。私はおかしいなと思いつつも諦めて、タンスを元に戻そうとしました。重くてきれいに戻すのは無理だったので、1段、2段、…と抜きました。持ち上げてみると、タンスの裏にヤツがつぶれてくっついていました。
いまでもその染みが消えずに残っています。
怖い話投稿:ホラーテラー パーソンさん
作者怖話