短編2
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アキレス腱

これは友達に聞いた話なんですが、霊的なものではないんですがすごく気持ち悪かったので投稿します。

友達の友達がサーフィンをよくする人だったんですが、ある日浜に上がる最中に何かでアキレス腱のあたりを切ってしまったそうです。

結構深くまで切っていたらしく、すぐに手当てをしようとしたんですが何も持ち合わせていなかったため、その場はタオルで押さえて止血しただけて家に帰ったそうです。

家に着いて傷を見てみると、血も固まっていたようなので、傷口を軽く水洗いして、その上から傷に当てるパットを張り、上から包帯を巻いてその後は普通に寝たそうです。

次の日、傷のパットを取り替えようとソロソロと剥がそうとしたのですが、パットが傷口にぴったりと張り付いて痛くて取れません。

水に濡らすとかそういう知識がなかったみたいで、その日は断念し、そのまままた寝てしまったそうです。

そんな日が何度か続いているうちに、パットを取り替えることを忘れてそのまま放置して過ごしていたらしいんです。

これを聞いた時の私の感想は、「臭そ‥」。

そうしてるうちに、傷口が痒くなってきて、でも掻けなくて、むずむずした日々を送っていたそうなんですが。

ある日耐えきれなくなって、傷口を掻いたところ、何か硬い。自分の足なのにそうでないような、不思議な感触だったそうです。

不審に思い、傷のパットを剥がしかけるとやっぱりまだパットが傷口に張り付いています。

それを見て、(何かおかしい。自分のアキレス腱ってこんなに膨らんでたっけ?)と思ったそうです。

気になったその人は、少しずつですがパットを剥がし、そして驚愕したそうです。

アキレス腱のあたりの皮膚がボコボコボコっと、不規則な膨らみを持っていたのです。

恐ろしくなったその人は、すぐに病院に行きました。

医者も足を見せた時は目を疑うような様子だったそうで、触診するとすぐに切開することを伝えたそうです。

切開するとすぐに原因が明らかになったそうなんですが。

それは、傷口の中で大量に繁殖した、しじみより小さめの貝。

それが切開した傷口からボロボロとこぼれたそうです。

体内の塩分と水分で奇跡的に成長したのかも知れないが、こんなケースは初めてだと、医者に言われたそうです。

あからさまに不快感を露わにしながら。

これが本当かどうかはわかりませんが、この話を聞いてからはどんな傷でもしっかり洗って消毒するようにしてます。当たり前ですけど。

なんでも「舐めときゃ治る」って思ってた私なので。

それにしても、貝も寄生するんだなと‥その生命力に感心です。

以上、失礼しました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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