短編2
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koh-chan

私には霊感というものが全くありません。

見たこともありませんし、感じたこともありません。

そんな私でも一度だけ、もしかしたら?と思うことがあります。

皆さんは本当にあった怖い話というテレビ番組を見たことがあるでしょうか?

前はレギュラー番組でしたが、今は特番としてたまにやるくらいです。

その番組で、ゲストとして木下優樹菜さんが出てる回を見たんですが、木下さんの体験談をご存知ですか?

それは、友人2人と心霊スポットに行った木下さんが、友人の一人を置きざりにして車を発進させたところ、追っ掛けてくる友人から低く怖い声が聞こえてきたというものでした。

さらに、追っ掛けてくるその友人から電話がかかってきたので、車を止め友人を乗せ、木下さんが

「よく走りながら電話できたね」

とたずねるなりその友人は

「電話なんかしてない。だって携帯車に置いたままだし…」

という体験談でした。

その体験談の霊能力者の解説は

「低く怖い声や、電話の発信は、すべて友人の守護霊によるもの。彼を助けるためにおこなった。守護霊は大変強い霊です」

というものです。

私はそれを見てあることを思い出しました。

もしかしたら、それは霊によるものなのかもしれません。

ある薄暗い夜に帰宅していたときのことです。

自宅付近を自転車で走っていると、ある家の前で女の子がうずくまっていました。

女の子はよく見かける子です。確か、親は共働きだった気がします。

その女の子の前を通りすぎた瞬間、女の子が

「早く帰ってこいよ…」

と言ったのです。

私は心臓が止まりそうでした。

なぜならそれは女の子の声ではなく、低くしゃがれた男の人の声だったからです。

今思い返すと、あれはあの女の子の守護霊の声だっのではないでしょうか。

おそらく女の子は鍵を忘れたか無くすかして家に入れなかったのでしょう。

そんな女の子を守るため、守護霊が親にむけて言ったのではないかと思います。

それは女の子の気持ちではなく、守護霊が

「早く帰ってきてやれよ!女の子が一人ぼっちだぞ」

という意味だったんじゃないかなと思いました。

もちろん根拠はありません。

聞き間違いだったのかもしれないし、もしかしたら誰か他にいたのかもしれません。

けど、私ははっきりと聞こえたのです。

それは怖い霊の仕業とかではなく、人を守る良い霊が言ったんじゃないかと私は信じています。

怖い話投稿:ホラーテラー もしかしたらさん  

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