皆と同じようにipodの手術を受けたい(コピペ)

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皆と同じようにipodの手術を受けたい(コピペ)

長いです。

相談ページにてちょっと怖かったので。

人間って不思議ですよね。

Q: 20代女性です。

私はipodがないと不安なんです。

音楽をいつもボリゥムを最大にしてイャホンで聞ける状態でなければ電車に乗ることができません。

出掛けに忘れたりする事があってとても不便な思いをします。

その場合はたとえ約束があっても取りに戻ります。

そうしないと音楽をイャホンで聴いていない状態で外出を長時間続けると背中やこめかみ足の裏掌に汗をかいてきます。

不安で顔を上げることができません。

なるべく他人に見られないように脇をしめて肩幅を縮めて両肩のラインより後頭部を上に出さない心持ちで早足になっていきます。

そうして早くこの状態から逃れるためにipodのところへ向かいます。

この時が最も危険で心臓の鼓動も早くなり耳鳴りと頭痛で倒れそうになってしまいます。

光の粒が頭の周りを囲むようにたくさん浮遊しながらジグザグに降りてきます。

その数が段々増えてくるとまた動きも早くなり、見てはいけないと思いながらもつい目で追ってしまい眩暈を起こして転んだ事もあります。

また出かけるときになってipodを用意していると充電が不十分ですぐに電池が切れてしまいそうな時があり、出かけるのを中止してしまう事もあるのです。

出先で電池が切れてしまったら恐ろしくてどうしていいのかわかりません。

ですから電池が満タンの時でも常に充電するためのコードを持ち歩いています。

コードはカバンの底の進行方向右手のポケットの中とカバンの外ポケットの中と肩掛けベルトの中に(縫い目をほどいておもて地と裏地の間にはさみ込んで軽く縫い合わせてあります。

我ながらとてもうまく考えたものだと思います。

)、それぞれ計3本を常に持ち歩いていて不測の事態に備えています。

しかしご存知かもしれませんがipodは充電式なので電池が切れてしまった場合はたとえこうして充電コードを持っていてもコンセントがなければ意味がありません!そのことを考えるとまた掌が湿ってきて心臓も早くなり息を吸っても苦しくなって耳も聞こえなくなってきて頭が朦朧としてきてしまいます。

みんな他の人は平気なのでしょうか? 私だけがこんな風になっているのでしょうか。

最近よく思うのですが耳にイャホンやヘッドホンをつけてなくっても音が直接聞こえる新しいバージョンのipodが出ていてみんなはそれを使っているので平気なのではないでしょうか? そしてその新しいバージョンは直接頭脳に音楽が聞こえてくる仕組みでもちろん手術で頭の中に埋め込まなくてはいけないでしょう。

高いのではないでしょうか。

今の私には新しいバージョンで手術を受けるだけのお金が用意できないでしょう。

でもとっくにみんな多くの人がその手術で新しいバージョンになっていてそうしたらどんなに楽しくて快適でいやなことがひとつもない暮らしなんだろうと羨ましくて悲しくなってきます。

相談できる友人にも聞いてみたのですがそんなことはないと私だけではないと言ってくれるのですが私はやっぱり信じられないのです。

その友達がイャホンをしていないのに音楽が常に流れているように楽しそうに笑ったりしているのを見ると憎くて裏切られた気持ちになってきます。

私だけが新しいバージョンの知らせを受けていないのでしょうか?ご存知かもしれませんがipodはパソコンに繋げると時々新しいバージョンのお知らせが来たりします。

ある時私は間違ってその時のお知らせをいいえでクリックしてしまったのです。

その日からお知らせがくる回数が随分減ってしまっているようなのです。

その友達のパソコンを覗いたことがあるのですが私に来ているよりもたくさんのお知らせが来ているのです。

もちろんそう言って見せてくれるように頼んだのですが友達は意地悪でそんなことはないと見せてくれなくなりました。

どう考えてもその時を境にパソコンのガードが固くなったとしか考えられません。

クリックでいいえをしてしまった(たとえ間違っていたとしても)場合はその人に絶対に情報を教えてはいけないというようなお知らせも同時に送られているのかもしれません。

私はしてしまったのでもうそのお知らせも見る事ができませんが。

どうかいいえをクリックしないままでそのお知らせを見せてもらえないでしょうか。

そしてあたらしい最新の直接聞こえてくるタイプのバージョンのipodの手術を受けさせてもらえないでしょうか。

万一お金が高くて足りない場合もこれからちょっとずつ貯金をしていくのでその具体的な情報が知りたいのです。

お願いします。

林:

耳にイャホンやヘッドホンをつけてなくっても音が直接聞こえる新しいバージョンのipodが出ていてみんなはそれを使っているので平気なのではないでしょうか? そしてその新しいバージョンは直接頭脳に音楽が聞こえてくる仕組みでもちろん手術で頭の中に埋め込まなくてはいけないでしょう。

これは妄想です。

そして、この【1541】の方について最も考えられる診断名は統合失調症です。

なぜか。

 統合失調症に最も特徴的な症状である幻聴もなく、妄想も典型的な被害妄想とは違うように思えるのに、なぜ統合失調症と推定できるのか。

それは、妄想の主題が、「自分だけが知らない。

自分以外の皆はそれを知っている」というものであることが一つです。

さらには、「手術で頭の中に埋め込まれている」という、荒唐無稽な確信。

そしてこの確信が、脳(ないしは精神)という、自己に密接なものに直接関係していることです。

 以上の説明でとても言い尽くせてはいないのですが、このような妄想はいかにも「統合失調症らしい」、あるいは「統合失調症の色彩がある」といえるものです。

いずれも曖昧な表現ですが、無理に理論的に説明するよりも、実はこのような曖昧な表現のほうが正鵠を射ているといえるかもしれません。

それからもう一つ、この【1541】のケースを統合失調症であると推定する強い根拠があります【1541】のメール内容が妄想的であることは回答の通りです。

しかし回答をお読みになるまでもなかったかもしれません。

【1541】の質問者は、ipodをめぐって悩んでいる。

自分以外の人は手術によってうまくやっていると思っている。

このような内容だけで、質問内容からこれは妄想であると多くの方はお考えになったことと思います。

 けれども、【1541】のケースを統合失調症であると推定するもう一つ重要な根拠があります。

 それは、この内容を精神科医である私に質問しているという事実そのものです。

 彼女はなぜこの内容を、精神科医に質問されているのでしょうか。

この矛盾に、注意深い読者はさらにお気づきになられたと思います。

すなわち、

最近よく思うのですが耳にイャホンやヘッドホンをつけてなくっても音が直接聞こえる新しいバージョンのipodが出ていてみんなはそれを使っているので平気なのではないでしょうか? そしてその新しいバージョンは直接頭脳に音楽が聞こえてくる仕組みでもちろん手術で頭の中に埋め込まなくてはいけないでしょう。

このように確信しているとすれば、質問は精神科医でなく、脳の手術をする脳外科医にするのが自然でしょう。

さらには、

そしてあたらしい最新の直接聞こえてくるタイプのバージョンのipodの手術を受けさせてもらえないでしょうか。

万一お金が高くて足りない場合もこれからちょっとずつ貯金をしていくのでその具体的な情報が知りたいのです。

これについても同様で、この内容を精神科医に質問するのは奇異なことと感じられるでしょう。

 もちろん可能性としては、脳の手術をする医師は精神科医だと誤って信じておられる(それはやや非常識ですが、病的な誤信とまではいえないかもしれません)ということも考えられますが、

どうかいいえをクリックしないままでそのお知らせを見せてもらえないでしょうか。

これに至っては、何科であれ、医師に質問する事項でないことは明らかで、ipodの販売元に問い合わせるのが自然でしょう。

もちろんその問い合わせも並行して行なっておられるかもしれませんが、いずれにせよ医師に質問するのは奇異です。

なぜこのような奇異な質問がなされているのか。

 それに対して万人が納得できる答えはありません。

しかし、確実に言えることは、「統合失調症では、しばしばこのようなことがある」ということです。

そしてこのようなことがあることの理由としては、「病識はないが、病感はある」というのが一つの説明です。

つまりこの方は、ipodについての妄想を確信している、それが病気による確信であるとは思っていない、すなわち病識はない。

けれども、心のどこかで自分の変調を感じており(それを病感と呼びます)、それが精神科医に救いを求めるという行動として表れている、という解釈です。

(【0364】とその続きもご参照ください)

 この解釈は、証明は不可能です。

けれども、統合失調症の患者さんの言動(特に、精神科への受診行動)を観察すると、このように解釈するのが正しいと思える場合がしばしばあります。

そして【1541】は全体としてそれに該当します。

ここからはさらなる推定になりますが、【1541】の質問者は、すでに精神科を受診しているという可能性、また、このメールに書かれていない幻聴などの症状も実はある可能性も否定できません。

これもまた統合失調症の方ではよくあることですが、自発的には症状のごく一部しか語らず、よくお聴きすると他の症状があることが明らかになるというのは、臨床ではよく経験されます。

それからさらに付け加えますと、

その友達がイャホンをしていないのに音楽が常に流れているように楽しそうに笑ったりしているのを見ると憎くて裏切られた気持ちになってきます。

これは、他者の、本来は自分に関係のない表情を自分(の内面)に関係づけているという意味では、統合失調症にかなり典型的な症状であるといえます。

以上より、【1541】の質問者は統合失調症にほぼ間違いありません。

もしまだ治療を始めていないのであれば、なるべく早く精神科を受診されることをお勧めします。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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