短編2
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呪いのオルゴール

古い物は呪われていたり魂が宿っているという話をよく聞きます。

この話はそういった古い物にまつわる話です。

某県某所書道教室の先生をしている70代のおじいさんが海外に旅行に行きました。

おじいさんはアンティークに興味がありそれ目的で旅行に行ったといっても過言ではありませんでした。

2週間の旅行を終えたおじいさんは旅の疲れを癒やすために仕事の休暇をとってゆっくりしていました。

ある日書道教室の生徒の女性がたまたまおじいさんの家を通りかかったのであいさつ程度に寄ることにしました。

おじいさんに旅行先の話など聞かせてもらっているとおじいさんがオルゴールを持ってきました。

おじいさんは旅行先でそのオルゴールとても気に入って買ったと自慢気に言い、音をならし始めました。

その曲はどこか悲しみを感じさせるようで、また不気味さも持ち合わせた少し気味の悪い曲でした。

女性はいいオルゴールですねと褒めたがおじいさんは無表情でよく聞いてみてくれと言いました。

女性が耳を澄ますと…「ぁ~、ぁあ~ぁーあぁぁ…あぁー」と男の人の唸り声のようなものが聞こえました。

女性は不気味すぎるので止めてくれと言ったがおじいさんは回すのをやめません。

いや、やめられなかったのです…。

オルゴールはひとりでに取っ手が回り曲が鳴りやみません。

女性がおびえていると二階をドタバタ走り回る音が聞こえました。

その音と男の唸り声は妙に息が合っていました。

だんだん男の唸り声が大きくなってきました…!

そしてドタバタ走り回る音も…。

おじいさんもさすがにやばいと思い、オルゴールを力ずくで止めようとしました。

ところがオルゴールはすごい力で回っていてとてもおじいさんに止められるようではありませんでした。

おじいさんと女性が慌てていると走り回る音はだんだん一階への階段に近づいてきました。

おじいさんと女性は2人でなんとかオルゴールを止めました。

階段のほうを見ると青白いとても生きてる人間とは思えない男の足が見えました。

恐怖により少し力が抜け、また鳴りはじめ、男が一階の2人の目の前まできてしまいました。

おじいさんは力を振り絞りオルゴールを壊しました。

その瞬間男がすごい形相で「あと少しだったのに……!」と言い消えて行きました。

あのままオルゴールを壊さずにいたら…。

怖いですね。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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