短編1
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体育館

私が中学生の時の話です。

私が通っていた中学校は頻繁に体育館で全校集会を開いていました。

その日もいつものように皆が体育館に集まり校長の長い話をうんざりしながら聞いていました。

すると後ろの方からカツン、カツンとヒールのような靴で体育館内を歩く音が聞こえてきました。

最初は誰か女の先生が歩いているのかな?なんて思っていたのですが、その音は止むことなく私の方へと近付いてきます。

その時私は両手を床について座っていたのですが、音が私の真横辺りを通り過ぎる瞬間に何か細くて重いものが手の甲に刺さりました(めり込んだと言った方が正しいかも)。

あまりの痛さに声を上げそうになりながらも手を引っ込み、未だジンジンと痛む手を見ると真っ赤に腫れていました。

そして歩く音はカツン、カツンと私から遠ざかり、やがて聞こえなくなりました。

これは憶測ですが、多分ヒールを履いた幽霊であろう者が体育館の中を通り、丁度通路に手を置いていた私の手を踏んで言ったのではないか。

しかしそれがわざとにしろわざとじゃないにしろ、その人が通る道に手を置いていた私が悪いのでしょうね。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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