俺は、悪いことを繰り返し、ついに母ちゃんから愛想尽かされて、ある寺に預けられることになった。
寺には、俺みたいな奴が2人と、坊主が一人あとは住職らしきおっさんがいた。
住職らしきおっさんが言った。
「よく来ましたね、あなたはここで、自分がどうあるべきか、見つめ直さなければなりません。」
俺は、
「出た!お決まりのセリフだ。」
なんて心の中で思ってた。
すると、住職みたいなおっさんは、俺に手鏡を渡してきた。
骨董品のような古い鏡だ。
「この鏡はね、人の悪意をうつしだす鏡です。夜中の12時に、鏡を見て見なさい、人の悪意を見ることができるでしょう…」
「マジかよ!悪意なんて見たかねぇ。」
俺は冗談半分で話を聞いてた。
夜12時、俺は言われた通り鏡を見た、
そこには…
普通の俺の顔しかなかった。
(バカらしい、何が悪意だ!)
俺は呟き、明日からどうするかなと考えながら眠りについた。
朝、誰にも起こされることなく、昼前に起きた俺は、腹が減ったので、おっさんを探した。
おっさんは、居間にいた。
ビールを飲みながら、競馬新聞を読んでいた…
「あのー、腹へったんですけどぉ。」
俺が言うと、おっさんは、
「うるせえなあ、お前に食わせるもんなんてねぇよ。」と言った。
俺は耳を疑った…
えっ!これが昨日の住職?
そう思ってしまうほどの変わりようだ。
おっさんは言う、
「後ね、ここからは逃げられないからね。」
俺は、めちゃくちゃ頭にきて、
「ふざけるなよ!お前金を母ちゃんからもらってるんだろ。」
そう言って、掴みかかろうとすると、昨日の坊主がフイと出てきて俺を投げ飛ばした。
「イッテェェなぁ」
俺が言うと、おっさんは、
「コイツ柔道3段ね、あと空手2段。」
と笑った。
そして、又ビールを飲みながら競馬新聞を読みはじめた。
(ナンなのこれ…)
俺が戸惑っていると、坊主が首で「こっちこい」と言う仕草をした。
ついて行くと、本堂らしき場所に連れていかれた。
そして、坊主は俺に雑巾らしきものを渡して、ボソボソと喋り出した。
「ここ、全部ふけ、お釈迦様もふけ、床もふけ、きれいにしないと、メシ、無し。」
かなり広い…
銅像もデカイ…
「マジで、俺一人でやるの?」
そう聞くと、坊主は
「俺、パチンコ行く、お前、全部やれ。」
おい!…
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話