短編1
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妹と私

双子の妹は、五年前に亡くなりました。

生前、妹は私の物をいつも欲しがってました。

「お姉ちゃん、これちょうだい。」

これが妹の口癖でした。

今でも、たまに妹は私の前にあらわれます。そしていろんな物を指差し、

「お姉ちゃん、これちょうだい。」

と言います。

大好きな紅茶、

有名店のケーキ、

私の化粧品、

その度に私は、妹が欲しがってた物を持ってお墓参りに行きます。

昨日の夜、久しぶりに妹があらわれました。そして、何時もの様に言いました。

「お姉ちゃん、これちょうだい。」

それは…

彼からもらったピアス…

「お姉ちゃん、これちょうだい。」

彼からもらったワンピース…

そして私の彼が寝てるベッドを指差しました。

私は、(まさか!)と息を飲みました。

妹は私の彼を指差して、

「お姉ちゃん、これ…は…いらないや…」

と言って消えました。

私は、ヨダレを足らしながら鼾をかいている彼を見ながら、

(だよね…)

と呟きました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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