短編2
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愛しい人 その後

後日俺は女性がいなくなったのと、枕元の目玉がかなり怖かったので塩を貰った神社を訪れました。夢の全てとその女性の話、目も見せました。(目は感触とかからして本物でした…多分)

すると、受付の巫女の一人が「お母さんを呼んであげる」といいました。なんでも彼女のお母さんは霊媒師(というかスピリチュアルに近いらしい)の仕事をやっていて、俺に何が起こっているのかみれるらしいんです。

早速電話してもらい、神社の敷地を借りてみてもらうことにしたんです。

それは驚きの話でした。

俺の家にずっといて笑っていた女性は、俺の前世(以下俺)の奥さんでした。彼女と俺は互いに強く愛し合っていたそうです。でも俺は元々声がでない障害をもち、しかも村で生まれた人間ではなく疎ましがられていたようで。

そんなある日彼女と俺の間にこどもが出来ました。二人は喜んで出産を待ちわびていたのですが、悲劇が起きます。

どこかの家の者が、「そのこどもは忌子だ」と嘘をつきまわったのです。そして彼女は日々野次をとばされ、村で起こる悪い事全てをお腹の子のせいにされていくようになりました。

段々にエスカレートして最期は俺の夢で見た通り、彼女は村人になぶられ、俺はそれをどうする事も出来ずに終わるんだそうです。

衝撃でした。それとともに、もう一つ疑問が。

「…すいません、じゃあこの目は?」

そのまま持ってくるのも嫌だったので、ちょうどいいサイズの箱にいれた目玉を取り出して聞きました。すぐその人は手をかざして、こういいました。

「…これ、…当時のあなたの目よ」

二対あるそれは、前世の俺の目だったんです。

彼女が殺されて俺は切られるんですが実は生きていて、目だけをえぐられたそうです。

それでその目も一緒に彼女と流された(忌まわしい風習で)んですが、なんと彼女の強い意思で俺の元に帰ってきたのです。

その頃には俺は泣いていました。当時の俺か、今の俺かはわからなかったけれど。

「彼女はあなたが今でも大好きだから一緒にいたのね」

それからは彼女は俺に姿を見せなくなりました。もしかしたらこどもと一緒にいるのかもしれません。

俺は今でも大切に大切にその目玉を、臍の緒の箱にしまっています。不思議な事にその目は腐敗しません。

以上が俺の生まれて初めて体験した話です。

長々とありがとうございました。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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