短編2
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霊安室

その霊安室は変な所にあった。

外は外なんだが、

普通に人が通る道のそば!

言われないと気がつかないかもしれない。

最近は宗教の自由という理由で線香はたかない。

と、師長が言ってた。

だから、この霊安室もしばらく線香をたいていない。はずが・・・

匂う。匂う!

「おかしいわね?」と師長

霊安室の扉を開ける。

小心者の私は師長の後ろからついていく。

中は何もない。

が、線香の匂いが鼻をツーンとつく。

師長が霊安室の中を調べるも、もちろん線香などみつからない。

線香のゲンブツがないので師長も諦めて扉を閉めた。

この話をナースステーションに戻り、師長が他の看護師に話すと、

一人の看護師がこう言った。

「さっき霊安室の脇に 大きな荷物が置いてあったけど?」

師長、私・・・???

「何もなかったよ!?」と私と師長は顔を合わせて答える。

すると、その看護師は、

「当たり前よ。死体だもの!みえない人にはみえないわよ」

と。

だから線香の匂いがしたんだぁ〜と納得する私と師長。

うなずく私たちの顔を冷めた表情で見ながら、こう続けた。

「もう少ししたら亡くなる患者さんがいるわよ」と。

その日の夕方、日勤から準夜へと変わろうとする頃、霊安室のランプがついた。

私たちの病棟ではなく、他の病棟だった。

急性期だったと思う。

遠い昔の体験。

この霊安室の話は他にもあるので、またの機会に!

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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