中編2
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犬の散歩で

これは今から5年ほど前、俺が高1の夏休みの話。

学校から出されていた課題も終わり、暇だった俺は愛犬のロック(シェパードのオス)を連れて散歩へ出かけた。

時間は夕方の5時くらい。

いつもの散歩ルートを通り、折り返し地点に来たとき正面からコートを着た女が近づいてきた。

この女は近所でも有名なキ○ガイで年がら年中コートを着こんでいた。

年齢不承だが、俺が小さかったときからあの調子だったような記憶がある。

住居はとあるボロアパートの一室。

たまにアパートの周辺をニヤニヤ笑いながら徘徊してたけど、特に周囲に危害を加えるということも無かったので周囲の人間たちも完全にスルーしていた(小学生には格好の獲物にされていたがw)。

その時は念のためにリードは短めに持って、出来るだけ女と距離をもっていたが、特に何事もなくすれ違った。

その数分後、俺は自販機でジュースを買おうとした。

しかし最悪なことに財布を落としてしまった。

イラつきながら小銭を拾っていて、ふと横を見るとロックがお座りをしながら上を見上げていた。

つられてロックの視線の先に目を向けると…

さっきの女が立っていた。

なんかロックのこと目を見開いてガン見しながら。

雰囲気がかなりヤバい。

しかし当時ボクシングをやっていたために少々強気な俺はジュースを買って戻る瞬間に舌打ちをして睨んでやった。

今思えばこの行動が女の怒りに触れたのかも…。

女は小声で「…ね…ね」って言い出した。

イラッときた俺は「何?」と聞き返した。

次の瞬間女は

「死ねぇぇぇぇぇぇ!!!!」

つって超シャウト。

そして俺の横にいたロックの腹を蹴りあげた。

シェパードって大型犬で体重も結構なものになるんだよな。

当時一歳と数ヶ月のロックも例に漏れず大きかった。

そのロックが「キャンッ」って小型犬みたいな声を出して倒れ込んだ。

しばらく唖然としていたが、愛犬に暴力を振るわれたことへの怒りがふつふつ沸いてきて女に殴りかかろうとした。

しかし女はひらりと身を翻して逃走。

逃げるとき、女は気味悪い声で笑っていた。

その後は仕事が休みで家にいた親父を携帯で呼び出してロックを車で病院に連れて行った。

ロックは肋骨を2本骨折していたが命には別状なし。

今は俺の軽率な言動でロックに怪我をさせたことは反省している。

女はその一年後くらいに子供を誘拐しようとして警察に捕まった。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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