中編4
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殺人犯

今から書く話しは数年前に実際に体験した話しです。

数年前に私は京都の友達の家にお泊りで遊びに行くことになりました。京都のとある駅で待ち合わせをし、その日は買い物をしたりご飯食べに行ったりしてかなり遅くまで遊びたおしました。

お互いヘトヘトに疲れたのでタクシーをひろい友達の自宅に向かいました。

私は少しウトウトしながらタクシーの窓の外を眺めていました。一方友達はタクシーの運転手に自宅までの道を説明していました。

そして友達の家の近くに差し掛かったところでフラフラと歩いている男性を見掛けました。時間は既に夜の3時頃で、辺りは真っ暗です。友達もその男性に気づいていましたがお互いそれ程気にもせず通り過ぎました。

そして友達の家に着くなりお互いクタクタだったので友達はベッド、私は布団を敷いてすぐに寝ました。

それから朝を迎え私達は友達の部屋のインターフォンで目が覚めました。

友達はこんな朝早くに誰だろうと玄関に向かい、私は布団の上でまだ寝ぼけていました。

しかし玄関から聞こえてくる会話を聞いてすぐに目が覚めました。朝早くに来た訪問者は警察の方でその方の話しでは昨夜マンションの真向かいにある大きな家で殺人事件が起こったというのです。

私も気になり玄関に向かうと警察の方は「昨日はどこで何をされてましたか?」と聞いてきました。

私達は昨日行った場所や遊んでいたことを全て話しました。しかしある一点だけお互い口にはしませんでした。

そして警察の方も「昨夜不審な人を見掛けませんでしたか?」と聞いてきた時に私達はその時お互い意思疎通が出来ていたのか顔を合わせて「いいえ、見掛けませんでした。」と答えました。

お互い面倒なことに巻き込まれるのが嫌だというのが正直な気持ちでした。

警察の方は「そうですか、それでは一応お名前とお住まいだけお伺いしておきます。」と私達の名前と住所、あと連絡先も聞かれました。

警察の方は「ご協力ありがとうございました。もし何かありましたらこちらまでご連絡下さい」と、警察署の電話番号と名前の書いたメモを残して去って行きました。

私達は部屋に戻り「絶対昨日の男性怪しいよ!」とか、「まさかこんな身近で殺人事件が起こるなんて・・・」等と話していると、

「ピンポン!」

また、インターフォンが鳴りました。私達はまた警察?と思い二人して玄関に向かい、友達がドアの覗き穴から外を覗きました。

すると友達は凄い形相で私に向かい声も出さず「シッー」と声を出すなとサインを出すのです。

私は気になり物音をたてずに覗き穴を覗くとそこには何と昨日見掛けた怪しい男性が立っていたんです。

私と友達は口を押さえてお互い声も出さず玄関で何故か座り込んでしまいました。

すると、またインターフォンを鳴らし今度は「すみません。警察の者ですがいらっしゃいませんか?」私達には外にいる男性が明らかに警察の方ではないという確信を持っていたのでとにかく黙ってその場をやり過ごすしかありませんでした。

何度かインターフォンを押され外から声を掛けられましたが私達はとにかくお互い見つめ合ったまま口を押さえてました。

どれ位経ったでしょうか、私達には凄く長く感じた時間でしたが外の男性は最後に「チッ!」と言い残して去って行きました。それでも私達はまだ口を押さえて怖さで身動きが出来ませんでした。すると隣の部屋でもインターフォンを鳴らし「警察の者です・・・」等と言っていました。

私達は物音をたてずに部屋に戻り二人して小さな声で「やばいよ!絶対あの人私達のこと探してるよ!」と話していました。

だって私達、実際昨夜にその男性を見掛けた時その男性と目が合ってしまっていたんです。しかも事件現場から周辺は立ち入り禁止でわざわざ警察が巡回、聞き込みしている場所に出没するというリスクをおってまで殺人犯がやろうとしている事は・・・

考えただけで背筋が凍る思いでした。

そしてその日は結局友達の家から出られず京都観光は諦めました。

そしてその夜私は帰る予定だったので夜中にこっそり辺りを警戒しながら友達の車で駅まで送ってもらいました。

数日経ってもなかなかその事件の犯人は捕まらず私はモヤモヤとした気持ちでいましたがそれからすぐに犯人が捕まり新聞にも掲載され、一安心しました。

しかし、もし2度目のインターフォンで友達が覗き穴で確認せずドアを開けていたならどうなっていたことか考えるだけで今でも冷や汗が出ます。

あまり怖い話しでもないですが最後まで読んでいただきありがとうございました。

乱筆にて失礼いたします。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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