短編2
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幽体離脱の仕方

先日、『鈴の音と共に』を投稿した者です。

今回は、高校生の頃に経験した不思議な話を投稿します。

皆さんは幽体離脱の仕方って知ってますか?

俺は、高校生の頃にそれを試して不思議な体験をしました。

『後ろの百太郎』とか『恐怖新聞』ってホラー漫画が有ったのわかりますか?

そのどちらだったかは忘れてしまったのですが、幽体離脱の仕方というのが載ってました。

詳しい手順は忘れてしまったのですが、たしか、風呂に入る時に冷水で身を清めるとか、寝る時に特定の姿勢をするとか、あまり難しいモノでは無かった気がします。

高校生の頃に、それらの手順を数日間実行してみました。

すると、夜中に金縛りと人の声で目が覚めました。

意識が少しづつはっきりしてくると、その声がお経というか、

『○○ソワカー、○○ソワカー』

みたいなモノで、もの凄い早口で唱えられているのがわかりました。日本語でも無かった様な気がするんですが…

『なんだなんだ?何処から聞こえるんだ?』って注意してみると…

なんと、そのお経を唱えていたのは、俺自身の口だった…

意識ははっきりしているのに、自分の口が勝手に高速で動いているんです。

『うわっ!これマジヤバくねーか?』

って思った瞬間、お経に混じって聞こえ始めたのが、物凄い風切り音!

『ゴーー!』

そして、体全体に、台風の時の様な強風に立ち向かっているかのような抵抗感!

そして、腰から上半身にかけて、身体を残して少しづつ浮き上がっていくような感覚が…

段々と激しさを増していくお経…ってか俺の口なんだが…

物凄く恐ろしくなり、俺は心の中で叫び続けた。

『やめてくれ〜!じーちゃん、ばーちゃん助けてー!』って(笑)

小さい時に亡くなったじーちゃんばーちゃんに助けを求め続けた。

何分くらい心の中で叫び続けたのだろう。

次第に風切り音とお経が弱まり出すと、

フッ…と体の抵抗感がなくなり、上手く表現できないのだが、半分浮いていた身体が寝ている身体に戻るような、ベッドに優しくフワッと戻るような感覚がした。

口からお経は聞こえなくなったが、俺の口はしばらくの間パクパクと動き続けていた…

マジ怖かった。

軽々しい気持ちで、幽体離脱の仕方を試してみたのだが、もしあのままなるようにまかせていたらどうなっていたんだろうか?

これを読んだ誰か、興味が有ったら本を探して幽体離脱の仕方を試してみて下さい。

俺は何の保証もできませんが…体験結果の投稿お待ちしています。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

Concrete
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終わり方がコワイです。

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