短編2
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グループ面接

これは私が就職活動してたときの話です。

選考はグループ面接(2人対4人)→個人面接(1人対1人)→最終面接(対役員)という過程で行われました。

そのグループ面接のとき一緒のグループだった男がいたんですが、物凄くハキハキ喋る人で、学歴も高く意見もしっかりしてて、いかにも好青年って感じでした。

「こんなヤツと一緒だったら俺受かんねぇな~…ヤバスヤバス」と思ったものです。

結果的に私はなんとか内定を貰ったのですが、内定者懇親会でその彼を探したのですが見つからず、「ああ、内定蹴ったんだな~。あれくらい出来るヤツならもっと良い企業行けるもんな~」と思っていました。

それから数ヵ月経って、入社してから新入社員歓迎会があり、そこでグループ面接のときの面接官だった人事の方に会ったので、酒の勢いで「なんで僕を採ってくれたんですか~?」などと色々採用時の話をしてたんですが、流れから「そういえば、僕と一緒に受けてたあの〇〇大学の彼、どうしたんですか?物凄く出来るヤツでしたけど」と聞いてみました。

すると人事の方は「ああ、彼ね。落としたんだ」

俺「ええ~!?なんでですか?物凄く出来そうなヤツだったじゃないですか?ビジョンもしっかり持ってたし…」

すると人事、「いやぁ~…たしかに能力やコミュニケーション面では問題なかったんだけど、ちょっとね…」

俺「?」

人事「君は隣に座ってたから気付かなかったかもしれないけど、彼ね、面接中ずっと背中に女の人を背負ってたんだ、首がやたら長くて顔が前後逆さについた。」

「たまに見えるんだよね~。あれほどインパクト強いのは初めてだったけど…それがいつ振り返るのかってソワソワしたよ」

それを聞いて私はゾッとしました…そういや彼に質問してたのはもう一人の面接官ばかりだったな。

さらにその後の言葉を聞いて私はケツの穴にツララを突っ込まれるような気分になりました。

「彼が落ちたおかげで君は通過出来たんだからね。」

う~ん複雑…

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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