短編2
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幽霊ホテル

温泉街に出来た廃ホテル。

そこには、女性が自殺したという噂が流れていた。

居酒屋で2:2で飲んでいた男女はそこへ行こうという話になった。

向かう車内で、

相当酔っていたB子は、

助手席にいたK男に絡みまくっていた。

「これあげるよぉ〜」と、

無理矢理K男の携帯に

自分のストラップをつける始末だった。

目的地に着き、

ホテル内を一周歩き、

結局よくある「なんにも無かったな。」で終わった。

その帰りの車内で、B子はいきなり窓を叩き始めた。

ドンドン!!

容赦なく叩くB子の指には指輪ががっつりはめている。

傷をつけられたら

たまったもんじゃないと

運転していた男は必死に止めた。

「車を止めて!」

B子はそう叫んだ。

慌てて車を停車させると

B子は何も言わずに飛び出し、たった一人で廃ホテルへ走ってしまった。

さすがにまずいと、

残りの3人もB子を追っかける

ホテルへ再び入ると、

さっきよりも空気が重いような感じがした。

「B子〜…?」

何も反応は無い。

「ちょっと、まずくない?

どこにいるのよあの子」

「2階じゃね…?

あそこに階段あるじゃん」

「まさか、一人で?

明かりも何にもないぞ」

とりあえず行ってみる事になり、階段を昇った。

微かだけど、

B子の声が聞こえた。

「向こうからだ。」

その声を辿り向かうと、

端っこの部屋の中からだった。

「B子!」

部屋のドアを開けると、

B子は大声を上げて泣いていた。

「もう!あんた何してんの!」

女の子がB子の肩に触れると、B子はガクッと意識を失った。

「え…B子!」

「おい…逃げるぞ」

ライトを持っていたYは

声を震わせながら言った。

残りの二人も、部屋を見てB子を担いで慌ててホテルから逃げ出した。

部屋には無数のお札が貼られていた。

怖い話投稿:ホラーテラー ちきさん  

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