短編2
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ヤンキー

初投稿・長文・乱文・霊体験では無いので読みづらいと思いますが、お目にとまったのも何かのご縁、お付き合いよろしくお願い致します。

かれこれ15年前の話になります。

当時中学入学間もない私には、3つ上の高校生の兄がおりました。

兄は今では化石物ですが当時ヤンキーで、それはもうベタに母を泣かせては父に殴られ…くさい青春ドラマのような生活を送っておりました。

そんなある日。

兄が母方の田舎へ1人で行く事になり…季節は夏休み前。

こんな中途半端な時期に何故1人で?とは思ったものの、どうせ兄の事、父と喧嘩し母に無理を言ったのだろう程度に考えていました。

兄が田舎へ行き数日後の夜の事。

私の住む街は都心にほど近い閑静な住宅街にあります。

そんな住宅街の静寂をやぶるかのように遠くから

『ブォンブォーン』

と、いかにも改造してあります的バイクの音が一台…

いいえ、何台かわからないほどの轟音と叫び声が聞こえてきました。

なれとは怖いもので、当時の私は

『どうせ近所のヤンキーが通り過ぎるんだろう』程度に思いテレビに夢中になっていました。

しかしヤンキー達は…我が家を囲み叫び出したのです。

『ここの家の息子は人殺しだぁ!!』と。

私はその叫び声で事の重大性に気付き、母と共に雨戸を閉めようと外を見ました。

一瞬で恐怖のどん底です。

外には数十台のバイクに数台のベンツ…ヤンキーという言葉が可愛く感じられる位の、『本気』な方々が揃っていたのです。

彼らは私達の姿を確認すると、罵声と共に一斉に石を投げ始め家の窓という窓を全て破壊。

恐怖で腰が抜けた私は耳を塞ぎ泣き叫ぶ事しか出来ませんでした。

そんな中母は警察へ電話。

その瞬間でした。

外で赤い光が見えたと思った瞬間、部屋が真っ赤になったのです。

割れた窓から火炎瓶を投げ入れられた事を後に母から聞きました。

私は部屋が真っ赤になった瞬間失神し気を失いました。

何が怖いって…

暴走族同士の抗争で死者が出て、その仕返し巡りだったようなのですが…

兄は全く『無関係』だったということ。

兄はヤンキーだったけど暴走族には入っておらず、兄の友人Aが暴走族に入っており…

とんだ『勘違い』だったんです。

兄が田舎へ行っていたのは、そのAが兄の名前をしょっちゅう名乗っていたので(喧嘩が強く地元ではちょっと知れた名前でした)噂を聞いた別の友人の勧めで、もしもの為に避難していたとの事でした。

噂から始まったとんだ勘違いで、家一軒を駄目にされた私達家族の本当にあったトラウマ的怖い話でした。

長文・乱文と読みづらいところ最後までお付き合いありがとうございました!

怖い話投稿:ホラーテラー gardenさん  

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