うちの亡くなった母は霊感があったらしい。
「らしい」と言うのは、私は見えないから母の能力が本物だと断言は出来ないからです。
そんな母から生まれた姉妹…今回は姉の話をします。
中学生の頃の話。
当時は母方の祖父母、両親、私達姉妹の6人家族でした。
冬のある日。私が学校から帰ると誰もいなくて、1階で1人でいるのは怖いから、2階の自分の部屋にいました。
暫くすると姉が帰って来ました。
その頃になると外は暗くなり、家の中も暗かったです。
姉が「金時~?おる~?」と呼ぶ。めんどくさいからシカト。
何か用事があったのか、下で私を探して歩き回っているらしい。
姉「お~い。金時~?…うわっっ!」
姉の叫び声を聞いて「えっ?何?どしたん?」と1階に降りると「お前、どこにおった?今ココからそっち行ったか?」と聞かれました。
私「はぁ?ずっと2階におったよ?」
姉「ほんまか?」
私「うん。…何?」
姉の話によると→帰ったら家の中が暗い。
私を呼んだが返事がない。
お祖母さんの部屋(二間続きの和室の奥)から人がいる気配がしたので『金時が隠れとるな』と思って探しに行った。
電気は玄関の明かりのみ。その明かりを頼りに薄暗い和室に入り、奥のお祖母さんの部屋の襖を開けた。
どん!!
誰かが姉に体当たりして部屋から出て行った。
姉は私だと思って聞いたが、私は違うと言う。
姉「ほんまにお前やないんやな?」
私「うん」
姉「当たってきた感じが小さいから、お前や思ったんやけど…」
私「どれ位?」
姉「こんな………お前、こんな小さないなぁ…」
姉が指差したのは胸の下あたり。
私と姉は1歳違いで、そんなに背は違わない。
姉「ほれに、お前より細かったし…」
私「おい!…なぁ、その話からして、小学生っぽくない?」
姉「あぁ!言われてみれば小学生男子って感じやな~」
近所の子が勝手に入って来るなんて事も有り得ないんで、怖くなって家中の電気をつけて親の帰りを待ちました。
これ書いてて気付いたんだけど…私、姉にぶつかった『誰か』と姉が帰って来るまで2人っきりでお留守してたんじゃ~…。
ちなみに現在も旦那と私の父と3人で同じ家に住んでます。
怖い話投稿:ホラーテラー 鳴門金時さん
作者怖話