短編2
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近道

二年前くらいの話です。

オレの住んでる場所は田舎なので悪い噂などはすぐ世間に広まってしまいます。

そのときのオレは高校生。

自転車通学で学校まで結構、距離があって毎日大変でした。

ある日、部活動で帰りが遅くなっしまいました。

学校を出たのが夜の8時くらいで家まで45分かかります。

その日、少しでも早く帰りたかったオレは久しぶりに通らない近道(不気味だから普段通らない道)を通ることにしました。

近道は一方通行の道で左右は森林。いつイノシシが飛び出してきてもおかしくない道です。

「不気味だけどまぁいいか。」

そんな程度の気持ちで近道を選びました。

近道に入ってしばらくすると前方に黒い物体が見えました。

もう暗くてよくわかりませんでしたが大きなイノシシみたいです。

勢いよくそのイノシシを追い越すとなんだか寒気と後ろから視線を感じました。

後ろを見ると大きなイノシシがすごい勢いでこちらに近付いてきます。

どどどどどどどどどどっ!

よく見たらそいつはイノシシではありませんでした。

そいつは四つん這いの女でした。

「ぜんぶわたしにちょうだぁあああい!!!!」

オレは悲鳴をあげて無我夢中でペダルをこぎました。

もうすぐ近道の出口です。

勢いよく出口に飛び出て思いっきり転びました。

そして、気がついたら白い天井が見えました。

そこは病院でした。

親から聞いたのですがオレは近道の出口で気絶しててたまたま通り掛かった人に助けてもらったみたいです。

もうあれから近道を通らないことにしました。

急がば回れということですね(笑)

2週間後に近道付近で女子高生が亡くなったと噂で聞きました。

もしかしてまたあいつが現れたんでしょうか?

結局、あいつの正体はわかりませんでしたがみなさんも夜の不気味な道には注意してください。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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