短編2
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優しい娘

六歳になる娘は、本当に優しい子です。

特に小さい生き物が大好きで、いつも、

「ママ、猫を飼いたいよ。」

などと、駄々をこねてました。

だけど、今住んでいる所は、ペット禁止なので、娘には我慢してもらうしかありませんでした。

ある寒い冬の日、いつもの様に、娘が学校から戻ってきたのですが、(ただいま)も言わず、何か小さな箱を抱え自分の部屋へ駆け込んで行きました。

私は、

(あらら…猫拾ってきちゃったのね…)

と、娘の行動がすぐ分かりました。

(あれだけ欲しがってたんだから…明日学校へ行ってる間に捨てよう…)

私は、見てみぬフリをすることにしました。

ベランダに出て、洗濯物を取り込んでいると、娘がキッチンで、何かゴトゴトやってました。

(ミルクをあげるのね…全くもう…)

しょうがないので、冷蔵庫からミルクを出してあげようと、キッチンへ行くと、娘はキッチンで、ボーと立っていました。

私が、

(猫拾ってきたんでしょ!もうー、 家では飼えないのよ!)

そう言うと、娘は、

(だって…ネコさん、かわいそう…寒くってずっと震えてるんだもん…)

と、泣き出しました。

優しい子だな。私は嬉しくなり、

「ネコはどこなの?ミルクあげようね。」

すると娘は、

「ネコさん、寒くてガタガタ震えてたの。毛布掛けても、ずっと震えてたから、いま温めてあげてるの。」

私は、ハッとして、キッチンの電子レンジを見ました。

次の瞬間、 ボンッ と、何かが破裂する音が電子レンジの中から聞こえてきました…

娘は優しい子です。

ただ猫を温かくしてあげたかっただけです…

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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