短編1
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墓地にて

聞いた話

都内のとある墓地

女子高生二人がその墓地を歩いていた

お墓参りというわけではない

単に繁華街まで行く近道というだけ

墓地といっても、かなりの大霊園

お墓の間を通り抜けるというわけでなく

車でも簡単に通り抜けられる程の広い道を昼間に二人で歩いているからまったく怖くない

今日はカラオケで何歌おうか?

などとおしゃべりしつつ歩いていると

向こうに小学校低学年くらいの男の子が

竹ぼうきを持って一人でたっている

なんだか変なかんじはしたが

気にせず通り過ぎようとしたら

『ぎゃぁぁぁ~ぅう!!!』

突然男の子が竹ぼうきをふりあげ

奇声をあげながら襲いかかってきた

驚いて二人とも目をつむり身をすくめた

しかし

予想していた衝撃がない

男の子の奇声は続いている

恐る恐る目を開けて

男の子をみると

自分達の後ろ

影にあたる部分

コンクリートの地面を力の限り竹ぼうきでたたき続けている

必死に奇声をあげながら・・・

二人は当然逃げ出した

男の子は追いかけてこなかった

そのことに気付き振り返ってみた

男の子はもう地面をほうきで叩きつけてはいなかった

奇声も発していなかった

ただこちらに向かって手を振ってるだけだった

怖い話投稿:ホラーテラー 箪笥さん  

Concrete
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