先に投稿した「ギシギシ」のAさんから聞いた話。
Aさんが仕事の関係で県外で1人暮しをしていた時の話です。
引越した先の右隣りは空き室でした。
「隣りが空き室なら近所付き合いとか騒音とかに気を使わなくて楽だな」って思ったそうです。
それは引越した夜から起こりました。
何やら音がする。
上か左隣りからと思ってましたが、夜になると決まって同じような音がします。
段々気になってきたAさんは音の出所を探してみました。
すると音は押し入れの中、空き室のある右隣りから聞こえていました。
ドンドン。ドンドン。
空き室の右隣りからノックする音。
「ふむ…」
トントン!
何を思ったのかAさん、ノックに返事をしました。
すると女性の声で「今から行くね~」と聞こえたそうです。
怖くなったAさんは「いっ…いい!来なくていいから!来るな!」と叫んで布団に潜り込み、そのまま寝てしまいました。
深夜…Aさんは騒がしい音で目が覚めました。
バンバン!バンバン!
それはベランダ側の窓を激しく叩く音でした。
Aさんは「さっきの女が来た」と思いましたが、夜中に起こされてムカついてたので「うるさい!ゴルァ!来るなっつったろボケ!」と怒鳴って寝てしまいました。
目が覚めてから「あれは夢か?マジで来てたのか?…窓見たら手形があったりして(笑)」とカーテンを開けてみました。
「うわっ!」
手形…ありました。
しかも大人から子供まで、大小いくつもの手形がついてたそうです。
「1人じゃなかったんだ…」
Aさんは改めて恐怖を感じたそうです。
でもそれから何もなかったそうなので、Aさんの迫力に霊が負けたって事でしょうか?
Aさんの話、もっと聞きたかったんですけど、ちょっとした知り合い程度だったので、今は音信不通です。
怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん
作者怖話