短編2
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部屋へ来て…

これは、僕が一人暮らしを始めたばかりの時、体験したことです。

そのアパートは、駅から遠く離れているせいか、あまり人が住んでいない所でした。

ある日の夜、寝ていると、僕の部屋のドアをノックする音が聞こえました。

(こんな時間に誰だよ…)

僕は、少しイライラして、覗き穴から見てみました。

そこには、顔色が悪く、妙に首の長い、女の人がいました。

そしてドア越しに、その女は言いました。

「すみません、私、下に住んでる者なんですが…ちょっと私の家に来ませんか?」

僕は、その時は、女の非常識さに腹が立ち、

「こんな時間に、どういうつもりですか!」

と、追い返しました。

女は、何かぶつぶつ言いながら帰って行きました。

次の日の夜、また同じ時間に女が部屋をノックしてきました、

「下に住んでる者なんですが…ちょっと来ませんか?」

僕は、ちょっと怖くなったので、昨日の様に声は荒げず、

「すみません、仕事で疲れてるもので…

休みの日でもご挨拶に伺います。」

すると女は、昨日の様に、ぶつぶつ言って帰って行きました。

僕には、女が何を呟いているのか聞こえました。

女は、

「時間がない…時間がない…」

そう呟いていたのでした。

そして次の日も、また同じ時間に、ドアをノックする音に目覚めました。

私は、ため息を付きながら、覗き穴を見たのですが、女の姿を見て、体が凍りつきました…

首が、異常に長いのです。最初見た時よりもずっと首が伸びていました…

女は、いつもと違い、乱暴に、ドアノブをガチャガチャ回しながら叫ぶ様に言いました。

「下に住んでるの!早く来てええ 早くきてえええ…時間がないのををををを…」

僕は、怖くて毛布をかぶりガタガタ震えてました。

しばらくすると、

ビチョンッ

と、音がしてそれきり女の声は聞こえなくなりました…

次の日、僕は管理人の人に、この事を電話で伝えました。

管理人が、僕の下の部屋に合鍵で入って見るとそこには、首を吊ってから、一週間ほどたった女性の遺体があったそうです。

体の重みに耐えきれず、首が切れてしまっていたそうです…

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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