短編2
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元カレTとお化け

今回は元カレTが幼少時の話です。

この話は他サイトや某漫画雑誌にも掲載されたので、知ってる人もいるかも…。

Tが5歳ぐらいの時、夜中にトイレに行きました。

当時住んでいた家は男女別のトイレで、用をたしてると窓から玄関が見えたそうです。

窓からぼーっと玄関を見ていると、玄関にたてかけてある父親の蝙蝠傘がカタカタと揺れていました。

「なんだ?」

不思議に思って見ていると、傘がクルッと上下逆(手に持つ方が下)になり、コツコツと2~3歩ほど進むとパッと唐笠お化けになりました。

下駄を履いた1本足(確か右足だったと言ってました)に大きな1つ目。

「うわっ!!」

ここで普通は逃げると思うんですが、その頃から強気なTは驚きつつも唐笠お化けを見に玄関まで行きました。

玄関まで行くとTは恐怖心からか「うらぁ!」と叫びながら勢いよく玄関を開けました。

すると唐笠お化けは振り向き、Tをギロリと睨むとパタリと倒れました。

そこには普通の『唐笠』が落ちていました。

「あれ?」

不思議に思いながらTは部屋に帰りました。

翌朝、朝食を食べながら『昨日のアレは夢だったのかな?』と思ってると父親が来て「玄関に俺の傘のかわりに唐笠があるが、あれはなんだ?」と家族に聞きました。

そこで夢じゃなかったと思い、昨日の話をすると「そんな事あるか!」と父親に殴られたそうです。

その時住んでいた家は借家だったそうですが、その後も大蛇が出たり(これは家族全員が見た)変な事が続いたので御払いをしてもらったそうです。

すると「御払いは無理です。早く引っ越さないと命がないです」と言われ引越したそうです。

唐笠ですが、蝙蝠傘がなくなったので父親がしばらく使っていたそうです。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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