中編2
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夢の果て

兄さんが黒装束に身を包み

つ「出来たぞ」

婆「じゃあ私も懸かるか」

と立ち上がった。

暫しの沈黙がドンヨリとさせる

突然静寂を裂く様に

居間の閉めきった窓の向こうから

ケタケタケタケタケタケタ

と鳴り出した。

私は食べた物を戻しかける

泳ぐ目で兄さんを見たが

兄さんは顔色一つ変えない。

私「大丈夫なんですよね!?」

つ「………………」

私「大丈夫なんだろ!!?」

つ「………………」

私「おい!!!」

ジャリンと音が鳴る

と同時に兄さんが私の脇を抱え

奥の鉄扉の様な部屋へと連れて行くが

私は激しく抵抗した

なぜなら扉の向こうは闇の様だったからだ。

だが兄さんの腕力から逃げれず入れられる

不思議な事に中は薄暗くボンヤリと見えた

よく見ると玄関で見た掛図が

所狭しと掛けられている

ボッ と蝋燭の火が就き

更に周りが見え出した

そこには気付かなかったが

婆さんが右下の隅に正座して

御神体?の様な像が左下の隅にいる

なぜか安心してしまったのも束の間…

玄関から直通のこの部屋に向かって電気が消え始め

パチッ パチッ

よく見ると兄さんだった。

私「なんだよ…」

婆「この蝋燭に髪一本溶かしなさい」

私「へ?」

婆「早く!!」

意味が分からないが言われた通りに

一本抜いて燃やした。

終えると婆さんが蝋燭を真ん中に置く

婆「君は左上の隅にいなさい」

私はそこに座った。

すると兄さんは右上の隅に座った。

私と兄さんの位置からは廊下が見えない

無音の中急に足音がし出した

ジャリッジャリッ

急な展開に焦ったが良く聞こえる

こっちに向かってる!

怖くて婆さんを見たが

婆さんも震えていた

不吉な空気が漂う中

足?いや、手だけが部屋に入ってきた

昼間見た手より大きい…

もう恐怖より焦燥感が煽る

ユックリと手から腕、腕から肩と入ってくる

また

ケタケタケタケタケタケタ

遂に顔が覗いた。

獣!?人!?

想像を絶する出で立ちに動けないが…息が荒くなってしまう

周りをキョロキョロ見る目は死んだ魚の目、そのままだ

だがツンと立つ鼻が蠢く

匂いを嗅ぐと像に手を伸ばした。

像の頭を掴むと顔を近付け

何かゴソゴソと呟く

その時だった

つ「行くぞ!」と手引きした

私は動けない…!

婆「血を伝うて…」

何かの呪文?を言い出す

兄さんが私の手を掴み引き摺る

パッとソイツの方を見直すが

ソイツは御神体を一心不乱に触っていた。

怖い話投稿:ホラーテラー 匿名さん  

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