短編2
  • 表示切替
  • 使い方

再会

実際の出来事を思い出して投稿します。読みにくかったらごめんなさい。

両親は、いつも幼い私に言い聞かせていました

『幽霊なんかいない』ということ

物事には訳があるが、自分達では分からない事が有るだけだと言うのです。霊は関係ないと…

私は特に異論はなく、それについて深く話し合う事はなかったのです‥12歳になるまでは

12歳の時の盆踊りでの出来事です

地元の有名なお寺では、毎年盛大に盆踊りが行われています

かなり賑わい訪れる人もとても多いのですが、子供だけで出掛けたのはその時だけです

両親は共働きでしたから、私も遊びに行く場所をメモして置いて行けば、多少帰りが遅くなっても良しとされていました

お寺は敷地自体がとても広く、山1つ全部寺と言う感じで、御坊さんの人数も相当いました。トイレも何ヵ所かあるのですが…会場や出店がある参道に近いトイレは大変混んでいました

友達と私は我慢して列に並ぶより、少し離れたひと気のないトイレに行く事にしたのです

遠くに矢倉が見えて、その当たりが煌々と明るいのでトイレの辺りに外灯が少い事も、気にしませんでした

しかし、 ついてみると誰もいないトイレは薄暗く…怖かったです

それでも怖さより尿意の方が強く、飛び込んで用を足しました

すると、突然強烈に匂いがしたのです

今までトイレで嗅いだことない匂い…勿論トイレ特有の匂いではなく、どちらかと言えば何かが腐ったような…

ペーパーを取ろうと前を見ると、視界にボロ布のような物がボンヤリ見えました

『?』

なんだろ…しかし臭いな?この匂い一体どこから…

それに、なんだコレ?

上を見ようとした時に何かが頭のなかに響き、上を見てはダメだと思って…その瞬間、背中や額に嫌な汗が吹き出ました

視界にある、ボロ布と思っていたのは…足のようでした

灰緑色の人とは到底思えない皮膚の色…足?

なんで?

『ねぇ!まだ?どうしたの?大丈夫?』

友達の声を聞いて我に返り、転げ出る様に外に出ようとした時に耳元で微かに

『っと…待って…た…のに』

聞いたと思った瞬間、開いた毛穴が閉じる感覚に襲われ、私は下着も上げきらないまま友達に抱きつき

『はっ…はやく』

上手く言葉に出来ず急いでその場を去りました

なんとか家に帰り、母に話をすると気のせいと否定されず深刻そうに黙られました

訳はあったのです

怖い話投稿:ホラーテラー フクさん  

Concrete
コメント怖い
00
  • コメント
  • 作者の作品
  • タグ