短編2
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大沼のサリーちゃん

私が学生のころ帰省したとき、日が変わる頃

あそぼ〜!!と友達から誘われました。男の子三人と女は私一人(運転席から左回りでA.B.C.私・たみです)という面子で、

車を買ったばかりのAが

ドライブ!夜中と言えば怖い所に…、と、私が行ったことのない大沼近くの『サリーちゃんの家』に行くことにしました。

沼沿いの道から細い横道に入ったら、道の両側は濃い林です。

左側に朽ちかけた家がヘッドライトに照らされて、

あれがサリーちゃんの家かー と思いました。

道路側に駐車スペースのような空き地があり、そこに、助手席に座ってたBが

しょんべん〜〜!

と言って、一人で空き地に走っていきました。

長いおしっこだねぇ…

私は、あとの二人と

「すごいねぇ〜」

「俺 ムリだよ」

など 怖いので小さい声で話していました。

そのうちに

Bが何か言ってるのが聞こえます。

A「どおしたぁ〜??」

B「…なに〜?…たみ??呼んだ? 何ってば??えっ?」

すぐにBを車に呼び戻しました。

私 そんな大きな声で話してないし…

誰からともなく

「…もう 帰るべ」

「うん 帰るべ」

となりました。

沼沿いの道に戻ろうとUターンして車を走らせていると、運転席と私のドアの間から、

こんっ  こんっ

と音がします。

…枝が当たってるんだよね、と黙っていたら

みんな 音がする

と言います。

A「木の枝当たったくらいでこんな音しねぇよ!?」

C「ノックされてねえ ??」

と聞こえながら、私は

おねえちゃーん

おねえちゃーん

という子供の声と明らかに早くなっていくノックの音のがずっと鮮明に聞こえてきて

頭を隠して耳を肘でふさぎながら黙っていました。

やっと沼沿いの道に出られて音も聞こえなくなり、

車のなかが ふぅ〜っと落ち着いたときにBから

「たみ、俺ね、しょんべん行った時さ、なんか声聞こえたんだ。女の声だな、たみだなと思ったけど、よく聞いたら

おねえちゃーん

  

て呼んでる子供の声だったよ。

…おねえちゃんて言われるの、 たみしかいないんだよ」

と言われました。

幽霊なのか何なのかよくわかりません。何もなかったし。10年以上前の、ほんとの話です。ヘタクソな長い文ですみませんでした。

怖い話投稿:ホラーテラー たみさん  

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