フランケンシュタインの日記 (こぴぺ)

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フランケンシュタインの日記 (こぴぺ)

小説「フランケンシュタイン」は有名であるが、正確に言うと「フランケンシュタイン」は化け物の方ではなく、それを生み出した医学者の名前である。

以下が小説「フランケンシュタイン」の主なストーリー。

スイスで生まれたヴィクター・フランケンシュタイン青年は、17歳の時ドイツに留学し、そこで自然科学を学び、必死の努力の甲斐あって死体に命を与えることに成功した。

出来上がったものは身長8フィートの巨人であったが、そのあまりにもおぞましい姿にショックを感じたフランケンシュタイン青年は、巨人を残して故郷であるスイスに帰ってしまう。

一人取り残された巨人は孤独に旅に出るが、巨人が好意を抱いた人でも巨人の姿を見ると怖がって逃げ出してしまう。水面に映った自分の醜い姿に絶望を感じ、人間との交流をあきらめた巨人は、スイスのフランケンシュタインを訪ね、自分と同じような女の化け物を作ってくれるように懇願する。

誰もいないアフリカの大地でひっそりと暮らすことを条件にフランケンシュタインは巨人の製作を約束するが、結局約束を果たさなかったため、巨人は怒り、フランケンシュタインの周りの人を次々と殺していく。

弟や最愛の女性までも巨人に惨殺され、フランケンシュタイン青年は、自分の作り出した怪物を呪い、自分の罪に苦悩する。そして何とか巨人を殺そうとするフランケンシュタイン青年と、どこまでも逃げ延びてフランケンシュタインを苦しめようとする巨人との戦いは続く。

こういった話であるが、このフランケンシュタインが実在の人物だったという説もある。18世紀に書かれたヴィクター・フランケンシュタインの日記というものが存在している。

その日記によると・・

18世紀のドイツ。フランケンシュタインはインゴールシュタット大学で解剖学を学ぶ青年だった。だがいつの日か、フランケンシュタインは、死者を甦らせるという欲望にとりつかれ、墓場や死体置き場から死体を盗んできては実験を繰り返すようになる。

日記の一節にこういう文章がある。

「二ヶ月ほど子宮内で育ってから死んだ胎児の死体を手に入れた。細心の注意を払って輸血を始める。だが、輸血の途中でうたた寝をしてしまい、目が覚めたときにはゾッとする光景が広がっていた。

胎児は二倍の大きさに膨張し、形が崩れてスポンジのようになっていた。血管が透けて見え、体内で血管があちこちうごめいているのが見えた。」

普段は墓場から、ウジ虫のわくような死体をあさり、臓器を切り取っては持ち帰り、手や足、内臓、鼻や目玉までつなぎ合わせて新しい命を作り出そうとしていたフランケンシュタイン。

だがなかなかうまくいかない。特に脳の作業には困難を極めていたようだ。脳が死んでいてはせっかく体をつなぎ合わせても生き返るはずはない。

ここであせったフランケンシュタインはついに罪を犯してしまう。

1774年4月21日。フランケンシュタインはどうしても新鮮な脳を手に入れようと、弟子と一緒に森で遊んでいた子供をさらってきた。後ろから棒で殴り、意識を失わせて子供を担いで運んでいると、遠くの方から母親が子供を捜す声が聞こえた。

この時はさすがに罪の意識は沸いたが、実験のためだ。連れ帰った子供を殺し、頭を開いて脳を摘出した。そしてすでに身体の部分だけは完成していた人造人間に移植する。

「明日はもっと強い電流を流してみよう。きっと体内に眠っている力がよみがえることだろう。手術はすべて完了したが、こうして終わった後、科学者として感じるはずの喜びよりも人間としての罪に押しつぶされそうだ。

私のやってしまったことはあまりにも恐ろしい・・。」

日記はここで終わっている。果たしてこの人造人間が成功したのかどうか・・そしてフランケンシュタインはもっと多くの人間を殺すことになったのか、これ以降は不明のままである。

怖い話投稿:ホラーテラー 雫(こぴぺまいすたー)さん  

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