短編1
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血の代償ー終

時計を見ると深夜三時を回っていた。

もう一度寝ようと布団を掛け直そおとしたが、部屋の違和感に気付く。

真っ暗な部屋に黒い何かがいる。

影のような何か。

小声で何か言っている。

「血…臭…い…」

声は次第にハッキリ聞こえるようになった。

「血の臭い…血の臭い…」

寒気がした。

布団を被った。

震えながら心の底で消えろ!消えろ!と唱えた。

そして急に体が重くなり、金縛りになった。

「血…血の…臭い…」

怪我をした掌の感覚がない。

俺は消えろ!と必死で願った。

何十分、何時間経ったのか分からない。

急に金縛りが解けた。

気が付けば外はうっすらと明るくなってた。

電気を付け、掌を見ると傷口がパックリと開いていた。

何故か血は出ていなかった。

怖い話投稿:ホラーテラー 9尾さん  

Concrete
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